NHK「美の壺(びのつぼ)」は普段使いの器から家具、着物、料理、建築に至るまで、衣食住、人の暮らしを彩ってきた美のアイテムを解説してくれる番組。紹介されたものは何?場所はどこ?出演は誰?どこで買える?と興味津々。
そんな気になる「美の壺・美術の鑑賞マニュアル」を詳しく調べてみました。最後に番組内の音楽もまとめてあります。
美の壺「風土を織り込む 紬」File 537
出演は俳優の 草刈正雄(くさかり まさお)さん、ナレーション(語り)は女優の 木村多江(きむら たえ)さん、ゲストは 古美術鑑定家 シマナカ 役で登場した俳優・声優の 小林親弘(こばやし ちかひろ)さんです。
最新エピソード 美の壺 File 621「平安の美」 もどうぞ併せてご覧下さい。
BSプレミアム(2023年11月30日まで。2023年12月1日から NHK BS(BS101チャンネル) へ移動)
初回放送:2021年5月7日(金)19:30~20:00
再放送 :2021年5月15日(土)06:45〜、2021年5月21日(金)12:30~
2022年4月9日(土)06:45〜、2022年4月15日(金)12:30~
2022年5月17日(火)06:45〜、2023年1月14日(土)06:45〜
2023年1月20日(金)12:30~、2023年6月7日(水)06:45〜
BS4K(2023年12月1日から BSプレミアム4K へ名称変更)
初回放送:2021年5月7日(金)19:30~20:00
再放送 :2021年5月15日(土)06:45〜、2021年5月21日(金)12:30~
2022年4月9日(土)06:45〜、2022年4月14日(木)23:00〜
2023年1月14日(土)06:45〜、2023年1月19日(木)23:00〜
2023年6月7日(水)06:45〜
Eテレ
再放送 :2023年5月7日(日)23:00〜、2023年5月10日(水)05:30〜
2024年3月17日(日)23:00〜、2024年3月20日(水)05:30〜
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美の壺 風土を織り込む 紬 File 537 内容
▽絹糸を染めて織り上げる着物、紬(つむぎ)
▽繭から真綿を作り、手で糸を紡ぐ結城紬
▽奄美大島で絹糸を染めるのは島の泥。清流で泥を流すと現れる艶めく黒。大河ドラマ「西郷どん」のテーマ曲を歌った里アンナさんが祖母から受けつぐ泥大島を着て歌う「糸繰節」
▽長野県安曇野で守られてきた、絹のダイアモンド、天蚕糸。神秘の輝きが紬に。
▽古美術鑑定家中島誠之助さんも登場。紬と古美術の共通点とは?
プロローグ
お気に入りの壺なのに妻から買い替えたいと言われて鑑定をお願いした草刈さん。しかし、やってきた古美術鑑定士 シマナカさんは虫干ししていた紬に目を留めます。
小林親弘さん / 古美術鑑定家 シマナカ
古美術鑑定家 シマナカ 役は俳優・声優の 小林親弘(こばやし ちかひろ)さんが演じています。
『ゴールデンカムイ』の主人公・杉元佐一(すぎもと さいち)役、『BEASTARS』の主人公・レゴシ役など、人気アニメ作品の主役の声を演じている小林親弘さん。
今回の美の壺では中島誠之助さんをモデルにした 古美術鑑定家 シマナカ さん役で登場。小林さんは 美の壺 File 516「草履」の回にも出演されています。
美の壺 一、紡ぐ:平らかに積み重ねる糸の温もり
ひとつめのツボは 紡ぐ:平らかに積み重ねる糸の温もり。
中島誠之助さん / 古美術鑑定家 / 愛用の結城紬
東京・赤坂のホテルニューオータニの庭園を散策していたのは古美術鑑定家の 中島誠之助(なかじま せいのすけ)さん。草刈さんのドラマパートでは小林親弘さんが中島誠之助さんをモデルにした古美術鑑定家を演じていました。
中島さんは1938年東京生まれ。1976年に東京南青山に古伊万里染付の専門店「からくさ」を開店し、2000年まで営業。1994年にテレビ東京「開運!なんでも鑑定団」に出演したことで広く知られるようになりました。「いい仕事してますねぇ」という決め台詞は当時の流行語となり、古美術鑑定家のパロディの題材とされることも多いです。
中島さんは長年紬を愛用しています。撮影時に着用されていた着物は25年くらい着ているという 結城紬(ゆうきつむぎ)。着れば着るほど体に馴染んでくるそうです。
その土地の風土、作った人たち、紡いでくれた人たちの技が直接肌に伝わってくるのが魅力。古美術品でも500年前のものを見たときに500年前の人と対話ができる、紬にはそれと同じような感覚があると語ります。
結城紬には紡いでくれた人の心がこもっている、という中島さん。
「いい仕事してますね」という常套句も、見たものだけでなくその物を作る人とその物を形づくってきた何十年何百年という文化の積み上げに対しての言葉なのです。
中島誠之助さんの著書。
奥澤武治さん / 奥順株式会社 / 結城紬卸商【茨城県 結城市】
茨城と栃木にまたがる 鬼怒川(きぬがわ)沿いの地域。鬼怒川はかつて絹の川と呼ばれるほど両岸には桑畑が広がる一大養蚕地でした。
江戸時代に贅沢が禁止された後も見た目が質素で堅牢な 結城紬(ゆうきつむぎ)は武士や町人に好まれました。最も愛されたのはその温かな着心地と肌触り。
結城紬は高度で手間のかかる伝統的な技法、手つむぎ・絣くくり・地機織りという製造工程が紬織りの原点だと評価され、2010年ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
114年前から 茨城県結城市 で問屋業を営む 奥順株式会社(おくじゅん かぶしきがいしゃ)の4代目代表取締役社長 奥澤武治(おくざわ たけじ)さん。
明治40年(1907年)創業の老舗結城紬卸商 奥順 は会社敷地内に平成18年(2006年)に 結城紬のミュージアム つむぎの館(つむぎのやかた)をオープン。結城紬を展示し、染め織り体験もできる施設となっています。番組撮影もこのミュージアムで行われました。
真綿から手で紡いだ糸は空気をたくさん含んで温かい、と奥澤さん。日本全国に数ある紬の中でも、縦糸・横糸の両方に手つむぎ糸を使うのは結城紬だけなのだとか。
手つむぎ・絣くくり・地機織りの3つの工程が揃った製品は「本場結城紬」と表示されていてお値段もお高いです。半機械織りなどの工程を経た廉価な製品は「結城紬」と表示されています。
名前 | 奥順株式会社(おくじゅん かぶしきがいしゃ) |
住所 | 茨城県結城市結城12-2 |
WEB | http://www.okujun.co.jp/ |
名前 | 結城紬のミュージアム つむぎの館(つむぎのやかた) |
住所 | 茨城県結城市結城12-2 |
WEB | http://www.yukitumugi.co.jp/ |
営業時間 | 月木金:10:00〜16:00、土日祝:10:00〜17:00 |
定休日 | 火曜・水曜 |
奥順の本場結城紬。地機織で織られた最高級品。
植野知恵さん / 伝統工芸士 / 結城紬 糸紡ぎ【茨城県 結城市】
訪ねたのは糸紡ぎの匠、伝統工芸士の 植野知恵(うえの ちえ)さん。この道50年、希代の名人といわれる存在。北村織物(きたむらおりもの)の製糸部門に在籍されているようです。
北村織物では結城紬の製造工程「糸紡ぎ」「絣くくり」「地機織り」の3工程を見学可能。
植野さんは先ほど登場された奥順株式会社の「糸取り講座」でも講師を担当されています。
植野さんが 糸紡ぎ(いとつむぎ)の工程を見せてくれました。
まずは 真綿かけ(まわたかけ)。湯の中で 繭(まゆ)を一つ一つほぐしながら袋状に裏返し片手に重ねていきます。繭を5個分重ねたら両手を八の字に動かし厚さが均一になるよう伸ばしていきます。
「平らに平らに。いい糸が紡げますように」と心を込めて願いながらの丁寧な作業。
袋状にするのは弾力のある上質な糸をとるための先人の知恵。紬(つむぎ)の語源はこの真綿から糸を紡ぐ手作業に由来。
真綿を乾かし途切れないように手で紡いでいきます。唾液は糊の役目。節と汚れを取り除きながら紡ぐ1本の糸。
1着の紬に必要とされる繭は約2,000個。匠の手を経て1本の糸へと姿を変えます。
その長さおよそ30km。3か月ほどの時間を費やします。
名前 | 北村織物(きたむらおりもの) |
住所 | 茨城県結城市結城3564 |
WEB | http://www.kitamura-orimono.com/ |
営業時間 | 9:00~18:00 |
定休日 | 日曜・祝日 |
奥順の本場結城紬。
野村孟さん / 伝統工芸士 / 結城紬 絣くくり【茨城県 結城市】
結城紬を代表する模様は亀の甲羅をかたどった 亀甲模様(きっこうもんよう)。
六角形の中に十字を描く亀甲模様は染め分けた糸を織り上げることで現れます。
「絣(かすり)」とも呼ばれるこの模様を織り上げるには糸の染め分けにも匠の技が生かされています。
絣くくり(かすりくくり)の工程を見せてくれたのは伝統工芸士の 野村孟(のむら たけし)さん。野村さんは 井上商事(いのうえしょうじ)に在籍されているようです。
ピンと張られた絹糸、模様になる部分はあらかじめ墨で印が付いています。絣くくり はその印を寸分たがわず木綿糸で結んでいく工程。この後の染める工程で糸で結んだ部分は染まらずに模様として残るのです。
1着の紬にくくられる数は多いもので10万か所になるのだとか。すごい数です。
「平らに」ということを心がけているという野村さん。糸紡ぎの植野さんも「平らに」とおっしゃっていました。
「気持ちも平らに。幅も平均的に。しぼる力も平均的に。手間がかかっても正確にきれいに」と精度にこだわり見事な手仕事。
名前 | 井上商事(いのうえしょうじ)株式会社 |
住所 | 茨城県結城市大町18 |
WEB | http://www.honmono-yukitsumugi.jp/ |
井上商事の本場結城紬。地機織で織られた最高級品。
小島美佐子さん / 伝統工芸士 / 結城紬 地機織【茨城県 結城市】
地機織(じばたおり)の工程を見せてくれたのは伝統工芸士の 小島美佐子(こじま みさこ)さん。
染め分けられた糸を縦糸横糸に張り織り上げると 亀甲模様 が浮かび上がります。
織り手の腰の微妙な動きで縦糸の張り具合が変わる地機織。まさに人機一体となり糸は布に織り上げられていきます。
手で紡いだ糸なので平常心で優しく平らに織り上げていくことを心がけているという小島さんでした。
奥順の本場結城紬。地機織で織られた最高級品。
美の壺 二、泥:土が染める黒の味わい
ふたつめのツボは 泥:土が染める黒の味わい。
里アンナさん / 島唄歌手 / 祖母から受け継いだ大島紬【鹿児島県 奄美市】
大島紬(おおしまつむぎ)のふるさと 鹿児島県奄美大島(あまみおおしま)は 西郷隆盛(さいごう たかもり)が3年の歳月を過ごした島としても知られています。
大河ドラマ「西郷どん」のメインテーマを歌った島唄歌手の 里アンナ(さと アンナ)さんは1979年奄美大島生まれ。3歳から祖父に島唄を習い始め、18歳まで奄美大島で育ちました。
里さんは 美の壺 美の壺な旅「奄美大島」の回にも出演されていました。
里さんにとって大島紬は常に身近な存在。ご家族は大島紬の仕事をしていて、祖母の 恵オリ さんが機織りをしているときに、祖父と島唄の練習をしていたのだとか。島唄と機織りの音はいつもの生活の音。
番組には祖母から受け継いだ 大島紬 を着てご出演。泥染めの「杉木立ち(すぎこだち)」という柄。泥染めとは島の泥を染料として黒く染めた大島紬のこと。
着ていると亡くなった祖母に守られて一緒にいるような気持ち。そして奄美の自然を丸ごと纏う幸せも感じると語ります。
里さんが歌ってくれたのは機織りをする祖母の傍らで祖父に手ほどきを受けた「糸繰り節(いとくりぶし)」。歌の歴史は薩摩藩の支配下にあった頃に遡ると言われています。
江戸時代、大島紬は税として納める貴重な絹織物でした。着ることを禁じられていた島民が持っていた紬を田んぼに隠したところ黒く染まったのが始まりと語り継がれています。
番組が撮影されたのは 薗家住宅主屋(そのけ じゅうたくしゅおく)。西郷どんのドラマの撮影にも使われました。個人所有のため家屋内への立ち入りは禁止ですが、庭園は見学可能です。
名前 | 里アンナ(さと アンナ) |
WEB | https://annasato-primitive-voice.com/ |
名前 | 薗家住宅主屋(そのけ じゅうたくしゅおく) |
住所 | 鹿児島県奄美市笠利町大字用安85 |
里アンナさんの島唄。
純泥染めで手織りの本場大島紬。
元允謙さん / はじめ商事 伝統工芸士 / 大島紬 絣締め【鹿児島県 奄美市】
紹介されていたのは 大島紬 の伝統的な柄 龍郷柄(たつごうがら)の図案。
蘇鉄(そてつ)やハブなどの模様は点のように細かく染め分けられた糸が繋がり柄となります。小さな点で構成されたドット絵のような精巧な柄。
全て絹糸で織られる大島紬。何百という複雑な工程を経て完成します。工程は分業作業となっていてそれぞれの職人さんたちが担います。
はじめ商事 の伝統工芸士 元允謙(はじめ ただあき)さんは8代続く大島紬の織元。絣締め(かすりじめ)という工程を見せてくれました。
締機(しめばた)という織り機で白く染め残す部分を木綿糸で締め込み布状にします。しっかり締まってないと色がかぶってしまうため、強く打ち込まなくてはいけません。
こうして精緻な柄を出す準備を経て 染め の作業へ。
名前 | はじめ商事 |
住所 | 鹿児島県奄美市名瀬有屋町30-1 |
WEB | https://hajimeshoji.com/ |
純泥染めで手織りの本場大島紬。着こなしやすい蚊絣(十字絣)柄。男性にも似合います。
純泥染めで手織りの本場大島紬。メリハリのある格子柄。
肥後英機さん + 肥後純一さん / 肥後染色 伝統工芸士 / 大島紬 泥染め【鹿児島県 大島郡 龍郷町】
肥後染色(ひごせんしょく)の伝統工芸士 肥後英機(ひご ひでき)さんと弟の 肥後純一(ひご じゅんいち)さんが 泥染め(どろぞめ)の工程を見せてくれました。
泥染めは泥の前にもう一つ自然の力を借ります。車輪梅(しゃりんばい)、別名:テーチ木 と呼ばれる木材から抽出した液で染めるのです。
木材にするのは島に自生する樹齢10年以上の車輪梅。車輪梅に含まれる タンニン の量で染まり具合が決まります。雨風にさらされ厳しい環境で育つほどタンニンが多く含まれるといいます。
車輪梅を細かく砕き2日間煮出します。1週間寝かせ発酵させた抽出液で 車輪梅染め。布を漬け、染まり具合を見ながら何度も繰り返しもみ込みます。鮮やかな赤土色に染まりました。
そして切り立った山裾に位置する 泥田(どろた)へ。肥後さんが50年来通うこの泥田は鉄分が豊富です。
泥の中に含まれる鉄にタンニンが反応すると布は黒く化学変化。「鉄媒染」と呼ばれる染色方法です。
車輪梅と泥染めの一連の作業を何度も繰り返し艶のある黒を追い求めます。合計80〜90回は染める作業をするのだとか。
最後に川で泥を洗い流して染色の完了。艶やかな漆黒に染まりました。
名前 | 肥後染色(ひごせんしょく) |
住所 | 鹿児島県大島郡龍郷町戸口2176 |
WEB | https://dorozome.com/ |
比較的お求めやすい5マルキの本場大島紬。
永長織物謹製、最高級の本場大島紬。
美の壺 三、山繭:自然が宿る糸の輝き
最後のツボは 山繭:自然が宿る糸の輝き。
田口忠志さん / 安曇野市天蚕振興会 / 天蚕【長野県 安曇野市】
北アルプスの麓 長野県安曇野(あづみの)には 絹のダイヤモンド(きぬのダイヤモンド)と呼ばれる糸があります。
天蚕(てんさん)、別名:山繭(やままゆ)と呼ばれる繭からとられた希少な糸。天然の萌黄色と光沢が特徴です。
日本在来種の天蚕はクヌギの葉を食べ緑の繭を作ります。
温かく伸縮性に富む天蚕の糸を紡ぎ、農家の人たちは普段着に織り込んできました。北アルプス有明山の麓のクヌギ林で天蚕は地域の人たちに守られています。
安曇野市天蚕振興会(あづみのし てんさんしんこうかい)会長の 田口忠志(たぐち ただし)さん。安曇野で生まれ育った田口さんにとってクヌギ林は遊び場でした。子供ながらにヤマコ(山繭)を見ると緑で綺麗な虫だなと思ったといいます。
江戸時代に農家の人たちは、保温性と輝きを備えた天蚕を育て糸を取り、機織りを始めました。
全国的に価値が認められた天蚕の糸は明治30年代に最盛期を迎えますが、安曇野穂高の広大な山林が陸軍の演習地として開墾。クヌギ林と天蚕は姿を消しました。
戦後僅かに残ったクヌギを育てることから再開した天蚕の糸づくり。
いま田口さんたちは昔ながらの方法で天蚕の糸を紡いでいます。
天蚕は誰かが世話をしないと消えていく運命。自然と共存していかないと天蚕も生きられない、と穂高天蚕の保護と後継者の育成に努めています。
安曇野市の天蚕センターで天蚕飼育の様子や糸繰・機織り作業の見学ができます。入場料は無料です。
名前 | 安曇野市天蚕振興会(あづみのし てんさんしんこうかい) |
住所 | 長野県安曇野市穂高有明3618-24 天蚕センター |
WEB | https://azumino-tensan.jp/ |
営業時間 | [4月-10月] 火〜日:9:00〜17:00 [4月-10月] 火〜日:9:00〜15:00 |
定休日 | 月曜、祝祭日の翌日、12/28~1/3) |
入場料 | 無料 |
信州の天蚕紬。ストールも素敵。
武井豊子さん / 伝統工芸士 / 松本紬【長野県 松本市】
紹介されていたのは松本で45年地元の草木で染めた糸で 松本紬(まつもとつむぎ または信州紬)を織ってきた伝統工芸士 武井豊子(たけい とよこ)さん。天蚕が持つ天然の色と輝きを帯に織り込んでいます。
天蚕の糸が織り込まれた松本紬。僅かしかできない天蚕の糸は装飾として使われています。
平織の上に天蚕をのせてきらめきが前に浮き出るように考えたと武井さん。早朝藍やあかね色に染まる空にさし昇る一筋の朝日を天蚕の糸で表現。
ヨモギなど草木染めの糸で織った紬に天蚕の糸が生かされています。
不思議で神秘に満ちた天蚕の輝き。縦糸をすくいながら絵を描くように織り上げていきます。
天蚕の輝きで川面の澄んだ美しさを表します。
素材の絹にしても自然の恵みをいただいて織っている。自分が持っていた以上の美しさが出たり不思議な力がある、と武井さんは語っていました。
名前 | 武井豊子(たけい とよこ)/ 千と勢屋(ちとせや) |
住所 | 長野県松本市入山辺252 |
WEB | https://chitoseya.kakutarou.com/ |
柔らかな風合いの松本紬(信州紬)。
エピローグ
古美術鑑定士 シマナカさんは虫干ししていた草刈さんの祖父の紬を見て、「いい仕事してますねぇ」と褒めています。「是非お召しになったらいかがですか」と勧めて去って行きました。
紬を着た草刈さんも「こうやって着てみるといいもんですね」と満足そう。とてもお似合いでした。
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音楽 BGM
ジャズの名曲が流れる美の壺。番組BGMファンもいらっしゃるのではないでしょうか。
オープニング曲と番組内挿入曲をまとめましたので参考にどうぞ。リンク先で試聴できます。
オープニングテーマ
オープニングテーマ は Art Blakey And The Messengers(アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ)の名曲「Moanin’」。ジャズドラマー アート・ブレイキーが1958年に発表した同名のアルバムに収録されています。作曲はピアニストの Bobby Timmons(ボビー・ティモンズ)。
番組内 楽曲
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