NHK「美の壺(びのつぼ)」は普段使いの器から家具、着物、料理、建築に至るまで、衣食住、人の暮らしを彩ってきた美のアイテムを解説してくれる番組。紹介されたものは何?場所はどこ?出演は誰?どこで買える?と興味津々。
そんな気になる「美の壺・美術の鑑賞マニュアル」を詳しく調べてみました。最後に番組内の音楽もまとめてあります。
美の壺「光の記憶 和の明かり」File 656
出演は俳優の 草刈正雄(くさかり まさお)さん、ナレーション(語り)は俳優の 木村多江(きむら たえ)さんです。
最新エピソード 美の壺 File 660「京の宿」 もどうぞ併せてご覧下さい。
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NHK BS(BS101チャンネル)
初回放送:2026年4月7日(火)19:30~20:00
再放送 :2026年4月17日(金)12:00~、
BSプレミアム4K
初回放送:2026年4月1日(水)19:30~20:00
再放送 :2026年4月6日(月)13:00~、2026年4月8日(水)08:00~
2026年4月11日(土)06:45〜
U-NEXT でNHKの動画配信サービス NHKオンデマンド を視聴可能。美の壺 も見逃し配信中。
虎に翼・
らんまん・
なつぞら などの朝ドラや
光る君へ・
鎌倉殿の13人・
真田丸 などの大河ドラマ、
探偵ロマンス・
正直不動産 などの名作ドラマ、
ファミリーヒストリー「草刈正雄」を一気見できます。U-NEXTは初回31日間無料トライアル。
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美の壺 光の記憶 和の明かり File 656 内容
▽歌舞伎俳優・尾上松也さんが語る「和ろうそく」の奥深い魅力。歌舞伎の舞台で和ろうそくがどのように使われてきたのか、実演を交えて紹介!
▽雪深い会津で、花への願いを託してきた「絵ろうそく」。大きく揺らめく炎の秘密とは?!
▽神社を照らす「ちょうちん」と、日本有数の産地に受け継がれる驚きの技!
▽古墳時代から1600年以上続くという火祭り。重さ1.2トンの巨大たいまつが夜空を焦がす!
プロローグ
草刈さんが準備していたのは おでんの屋台。
町内会で屋台を出すことになり、これから試食会です。でも何か足りない?
美の壺 一、和ろうそく:伝統を照らす 揺らめく炎
ひとつめのツボは 和ろうそく:伝統を照らす 揺らめく炎。
尾上松也さん / 歌舞伎俳優、日本キャンドル協会理事 / 和ろうそく【東京都】

日本の伝統の明かり、和ろうそく(わろうそく)。
紹介してくれたのは歌舞伎俳優の 尾上松也(おのえ まつや)さん。
松也さんは1985年東京都生まれ。父は六代目 尾上松助さん。
5歳で父・松助の襲名披露に併せ、二代目 尾上松也として「伽羅先代萩」の鶴千代役で初舞台。以降、学業と並行して舞台に出演。2005年、20歳のときに父・松助が死去し、一層歌舞伎に力を注ぐようになりました。
以降は自主公演も行い、舞台出演多数。また、テレビドラマやバラエティー番組にも出演し、幅広く活動されています。
松也さんは和ろうそく愛好家。2020年のコロナ禍、ステイホーム期間中にキャンドルとお香の魅力にはまり、2021年に 一般社団法人 日本キャンドル協会(JCA)理事に就任されました。
和ろうそくは火の色合いが独特で、他のキャンドルやろうそくでは出せないオレンジがかった色、と松也さん。
揺らめきが非常にダイナミックで、見ていて全く飽きず、まるで宇宙を見ているような神秘を感じるそうです。
| 名前 | 尾上松也(おのえ まつや) |
| WEB | https://onoematsuya.jp/ |
| 名前 | 一般社団法人 日本キャンドル協会(JCA) |
| WEB | https://japan-candle.org |
関慶人さん / 藤浪小道具 / 歌舞伎の小道具の明かり【埼玉県 越谷市】
江戸時代から歌舞伎に欠かせなかった 和ろうそく。
舞台を照らす照明としてはもちろん重要な小道具としても使われてきました。
尾上松也(おのえ まつや)さんが訪れたのは 藤浪小道具 株式会社(ふじなみこどうぐ かぶしきがいしゃ)。歌舞伎向けの小道具提供会社として明治5年(1872年)に創業。現在は歌舞伎のみならず様々な舞台やテレビ番組の小道具を取り扱っています。
案内してくれたのは歌舞伎の小道具方、関慶人(せき けいじん)さん。
松也さんの舞台にも関わってきました。
この会社では、小道具を保管・提供するだけでなく、古い小道具の修理や新調もしています。
ちょうちん や あんどん なども 200以上取り揃えています。
手で持つ弓張ちょうちんやいろいろな御用型は、演目によって字を書いて誂えます。
舞台のちょうちんの中の光源。かつては和ろうそくを使っていましたが現在は電灯がほとんど。
しかし中には本物の火を使う道具も残っています。
そのひとつが 差し出し(さしだし)。
伸縮自在な棒の先には和ろうそくが取り付けられ、黒子が差し出します。いわば江戸時代のスポットライトです。
「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」の一場面。
悪役の仁木弾正(にっきだんじょう)がにらみを利かせます。
仁木弾正は妖術を使うため、その怪しく不気味で妖艶な雰囲気を和ろうそくを用いて演出をしています。
ろうそくが重要な役割を果たす場面のひとつです。
そしてもうひとつ、小田原ぢょうちん(おだわらぢょうちん)。
中には和ろうそくが仕込まれています。
ちょうちんから和ろうそくを出して手紙を燃やしたりする場面もあり、その場合は本物の和ろうそくが使われるそうです。
これからも和ろうそくとともに舞台を盛り上げていきたい、と語る松也さんでした。
| 名前 | 藤浪小道具 株式会社(ふじなみこどうぐ かぶしきがいしゃ) |
| 住所 | 本社:東京都台東区浅草6-3-4 越谷第一営業所:埼玉県越谷市川柳町2-495-7 越谷第二営業所:埼玉県越谷市蒲生2-11 |
| WEB | https://fujinami-kodougu.co.jp/ |
小澤成子さん+三星篤矢さん / 小澤蝋燭店 ろうそく職人 / 手作りの絵蝋燭【福島県 会津若松市】
福島県会津若松市 で毎年2月に開催される 会津絵ろうそくまつり(あいづえろうそくまつり)。
和ろうそくに美しい絵を描いた伝統工芸品、絵ろうそく(えろうそく)です。
紹介されていたのは江戸時代から続く会津絵ろうそくの店、小澤蝋燭店(おざわろうそくてん)。
作業工程を見せてくれたのは半世紀以上 絵ろうそく を作り続けてきたろうそく職人の 小澤成子(おざわ しげこ)さん。亡き夫・小澤徹二さんの技を受け継いでいます。
白地のろうそくに色鮮やかな草花を描くのが伝統。四季折々、23種類の花が咲いています。
雪深い会津で、冬の閉ざされた時期にろうそくの絵が花の代わりになり、人々の心を明るく照らしてきました。
絵ろうそくの作業工程を見せてもらいました。まずは 芯巻き(しんまき)。
竹ひごに和紙を巻いて筒状にし、イグサの髄を巻きつけます。
竹ひごを抜くと芯の中に空気の通り道ができ、和ろうそく独特の大きく揺らぐ炎が生まれます。
そして 蝋掛け(ろうかけ)。溶かしたろうを芯の周りに重ねます。
使うのは、漆科のハゼの実から搾り取った ろう。ろうの中で芯を転がしては乾かし少しずつ太くしていきます。
大きなろうそくだと30回以上繰り返します。
カンナ掛け(かんなかけ)。カンナで削って形を整えると、ろうそくらしい形に。
次は絵の美しさに欠かせない大切な工程、下地作り(したじづくり)。ろうそく職人の 三星篤矢 さんが見せてくれました。
60度に熱した純度の高いろうを塗り付け表面を白く滑らかに整えます。 つるつるにしないと、絵付けのときに滲んでしまいます。
いよいよ、絵付け(えつけ)。
水彩絵の具で伝統の柄を一本一本 手描きしていきます。
最後にくぐらせるのは、ハゼの実から最初に搾り取った最も純度が高いろう。
薄く透明な層が絵を保護し艶を生み出します。
芯を切り出して完成です。
ろうそく1本作るために1か月かかるといいます。次に繋げる使命を持って作っていると語る小澤さんでいsた。
| 名前 | 小澤蠟燭店(おざわろうそくてん) |
| 住所 | 福島県会津若松市西栄町6-27 |
| 電話 | 0242-27-0652 |
| WEB | https://www.aizuerousoku.com/ |
| 営業時間 | 10:00〜18:30 |
| 定休日 | 不定休 |
| 名前 | 会津絵ろうそくまつり(あいづえろうそくまつり) |
| WEB | https://www.aizukanko.com/kk/festival/erousoku-matsuri |
| 開催時期 | 毎年2月の2日間 |
他社製品ですが、こちらも手作りの会津絵ろうそく。
美の壺 二、ちょうちん:竹と和紙が生み出す祈りの形
ふたつめのツボは ちょうちん:竹と和紙が生み出す祈りの形。
高山定史さん / 櫛田神社 権禰宜 / 黄色い「ぎなんちょうちん」【福岡県 福岡市】
博多の守り神をお祭りする 櫛田神社(くしだじんじゃ)。博多祇園山笠が奉納されことでも有名で、地元の人々からは「お櫛田さん(おくしださん)」の愛称で親しまれています。
境内には至る所に ちょうちん が下がっています。
本殿脇の中神門(なかしんもん)にあるのはちょっと変わった黄色い提灯(ちょうちん)。
5年前、福岡県八女市の若手のちょうちん職人が作りました。
解説してくれたのは権禰宜の 高山定史 さん。
一般では「銀杏(ぎんなん)」と言いますが、櫛田神社の御神木は「ぎなん」と呼ばれています。
その「ぎなん」をモチーフにした ぎなんちょうちん。次第に色づくイチョクの葉の移り変わりが象徴的に描かれています。
伝統に寄り添いながら、新しさを感じさせる ぎなんちょうちんです。
| 名前 | 櫛田神社(くしだじんじゃ) |
| 住所 | 福岡県福岡市博多区上川端町1-41 |
| 電話 | 092-291-2951 |
| WEB | https://yokanavi.com/spots/26906 |
| 営業時間 | 9:00〜17:00 |
| 定休日 | なし |
伊藤博紀さん+伊藤達耶さん / 伊藤権次郎商店 / 八女提灯【福岡県 八女市】
福岡県八女市 は江戸時代から ちょうちん の産地として知られてきました。
櫛田神社の ぎなんちょうちん を作ったのは江戸時代後期から続く 伊藤権次郎商店(いとうごんじろうしょうてん)の8代目 伊藤博紀(いとう ひろき)さん。絵師の兄・伊藤達耶(いとう たつや)さんと共に伝統的な製法でちょうちんを作っています。
伊藤博紀さんは子どもの頃から ちょうちん作りに親しんできました。
大学ではマーケティングを学び、ファッションビルでの勤務も経験。
26歳の時に ちょうちんの世界に戻りました。
ちょうちん作りの工程を見せてもらいました。
まずは ひご継ぎ から。4mほどの竹ひごを一本一本つなげていきます。
つなぎ目を留めるのは和紙。
次に 木型組み。
ちょうちんの木型を組みます。大きさや形によって70ほどの木型を使い分けるといいます。
一本の竹ひごを木型の溝に沿って螺旋に巻く 一条螺旋式(いちじょうらせんしき)が八女ちょうちん最大の特徴。
竹ひごに糸を掛けます。
骨組みの補強と形を整えるのが目的。
高さや幅が違う竹ひごに糸を巻きつけ、均一に揃えていきます。
そして 和紙貼り。はけで糊を付け、和紙を貼ります。
しわひとつなくきれいに貼れるのは、和紙の性質を知り尽くしているから。
貼り終えた和紙をカミソリで切っていきます。
先に貼った和紙や竹ひごを傷つけないように慎重に。
乾かしたあと木型を外します。
竹ひごの間に癖をつけて、ちょうちんを蛇腹状に折り畳めるようにします。
畳めないとちょうちんと呼ばない、と伊藤さん。昔からのちょうちんのアイデンティティーです。
上下に 化粧加輪(けしょうがわ)と呼ばれる枠を付けて、形は完成。
出来上がった ちょうちんに絵や文字を手描きしていきます。
兄の絵師・伊藤達耶(いとう たつや)さんが絵付けを担当。
伊藤さん兄弟は伝統を守りながら新たなちょうちん作りにも挑戦しています。
斬新な絵柄やデニムや絣などを使った ちょうちんも。
令和の時代にも ちょうちんは進化を続けています。
| 名前 | 伊藤権次郎商店(いとうごんじろうしょうてん) |
| 住所 | 福岡県八女市本町220 |
| 電話 | 0943-22-2646 |
| WEB | https://chouchinya.jp/ |
| 営業時間 | 月〜金:10:00〜17:00 |
| 定休日 | 土曜・日曜 |
こちらは他社製品ですが、八女提灯のランプ。
美の壺 三、たいまつ:天を焦がす 古代の炎
最後のツボは たいまつ:天を焦がす 古代の炎。
齋藤大輔さん+宮川伸幸さん+西山秀勝さん / 大善寺玉垂宮 / 火祭り・鬼夜の大たいまつ【福岡県 久留米市】
福岡県久留米市 の 大善寺玉垂宮(だいぜんじたまたれぐう)は日本三大火祭りの一つ、毎年1月7日に行われる火祭り・鬼夜(おによ)で知られています。解説してくれたのは権禰宜の 齋藤大輔(さいとう だいすけ)さん。
鬼夜の起源は1,600年以上前だといいます。
周辺の湿地・沼地に人民を苦しめていた賊徒が隠れていて、竹などで作った大きな 松明(たいまつ)で照らして探し首を討ち取ったのが始まりと言われています。

1月4日 早朝。氏子たちが総出で鬼夜で使う大たいまつを作り始めました。
大たいまつの芯になるのは3本の太い 孟宗竹(もうそうちく)。
その周りに、細い竹を幾重にも重ねて。一番外側の真竹まだけの上から荒縄で縛り上げます。
大たいまつは全部で6本。
6つの地区の氏子がそれぞれ1本ずつ作ります。
5時間後、長さ13m、重さは1.2tの大たいまつが出来上がりました。
鬼夜保存会会長の 宮川伸幸 さんも小さな頃から参加していますが、よく続いてきたなと改めて思うそうです。
今回一番たいまつの 手々振り(てでぶり)という重要な役を任されたのは 西山秀勝(にしやま ひでかつ)さん。
手々振りが大たいまつを上にあげ、その方向に向かって皆が付いてくるという指示役になります。
1月7日鬼夜当日。
夜7時過ぎ。西山さんを先頭にたいまつを掲げた裸衆が境内を進みます。
たいまつは、火を持ち運べるよう工夫した明かりの原点のひとつとされています。
裸衆が境内を炎で清めます。
夜8時過ぎ。
境内の明かりがすべて消されました。
西山さんも掛け声を上げながら大たいまつの元へ。
そこに 大晦日から7日間守られてきた鬼火が運ばれます。
一番たいまつに火が灯されたのをを合図に残り5本の大たいまつにも火が灯されました。
火の粉を浴びると 無病息災の御利益があるといわれています。
1.2tの大たいまつを人の力だけで持ち上げ引き回します。
境内の奥へと進む大たいまつ。
神殿の陰に隠れると境内に闇が満ち、その間の中鬼が禊のため動き出します。
祭りの終盤。惣門くぐり。
鬼の通り道を清めながら 境内を出て大たいまつ回しは終わります。
西山さんも、無事に役目を務め上げ、ほっとした様子。
たいまつが支える伝統の火祭り。これからも受け継がれていきます。
| 名前 | 大善寺玉垂宮(だいぜんじたまたれぐう) |
| 住所 | 福岡県久留米市大善寺町宮本1463-1 |
| 電話 | 0942-27-1887 |
| WEB | https://tamataregu.or.jp/ |
エピローグ
屋台には、やっぱり赤ちょうちん。
蔵の中にあった あんどんも並べて素敵な屋台になりました。
U-NEXT でNHKの動画配信サービス NHKオンデマンド を視聴可能。美の壺 も見逃し配信中。
虎に翼・
らんまん・
なつぞら などの朝ドラや
光る君へ・
鎌倉殿の13人・
真田丸 などの大河ドラマ、
探偵ロマンス・
正直不動産 などの名作ドラマ、
ファミリーヒストリー「草刈正雄」を一気見できます。U-NEXTは初回31日間無料トライアル。
NHKオンデマンド は別料金ですが、もらえる600ポイントで購入できます。PR
音楽 BGM
ジャズの名曲が流れる美の壺。番組BGMファンもいらっしゃるのではないでしょうか。
オープニング曲と番組内挿入曲をまとめましたので参考にどうぞ。リンク先で試聴できます。
オープニングテーマ
オープニングテーマ は Art Blakey And The Messengers(アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ)の名曲「Moanin’」。ジャズドラマー アート・ブレイキーが1958年に発表した同名のアルバムに収録されています。作曲はピアニストの Bobby Timmons(ボビー・ティモンズ)。
番組内 楽曲
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