NHK「美の壺(びのつぼ)」は普段使いの器から家具、着物、料理、建築に至るまで、衣食住、人の暮らしを彩ってきた美のアイテムを解説してくれる番組。紹介されたものは何?場所はどこ?出演は誰?どこで買える?と興味津々。
そんな気になる「美の壺・美術の鑑賞マニュアル」を詳しく調べてみました。最後に番組内の音楽もまとめてあります。
美の壺 スペシャル「日本のお祝い」
出演は俳優の 草刈正雄(くさかり まさお)さん、ナレーション(語り)は俳優の 木村多江(きむら たえ)さんです。
X(旧 twitter)(@kininarutips)でも新作・再放送の放送日にお知らせしています。
NHK BS(BS101チャンネル)
初回放送:2026年1月1日(木)19:30~21:00
再放送 :
BSプレミアム4K
初回放送:2025年12月30日(火)19:30~21:00
再放送 :
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美の壺 スペシャル 日本のお祝い 内容
▽正月の楽しみのひとつ「雑煮」。人気料理研究家・大原千鶴さんが白味噌(みそ)仕立ての味を公開!
▽小笠原流「鏡餅」の奥深い世界
▽「産着」「七五三」「ひな人形」「鯉(こい)のぼり」に宿る匠の技!
▽神前結婚式で“長い取手の酒器”が使われる理由とは?!
▽金彩工芸士が生み出す、極上の「白無垢(むく)」
▽2日かけて炊き上げる豊かな味わいの「赤飯」
▽俳優・木村多江は、金沢に息づくさまざまな祝いの文化をご案内!!
プロローグ
美の壺 一、正月:新年をことほぐ白き世界
ひとつめのツボは 正月:新年をことほぐ白き世界。
日本各地の雑煮と起源
元旦、新しい年の始まりはそれぞれの場所でそれぞれの形で祝います。
そんな正月の祝いの食卓に欠かせないのが 雑煮(ぞうに)。
一口に雑煮といっても地域や家によってさまざま。
仙台では焼いたハゼで だしをとるのが特徴。
鶏肉と小松菜をすまし汁でいただくのは名古屋。
主に九州で見られるのはブリ雑煮。
雑煮の最も古い記録が室町時代の料理書「山内料理書」に残されています
公家の間ではおもてなし料理として、上級武士の間では祝いの料理として、正月以外でも食べられていたと伝えられています。
大原千鶴さん / 科理研究家 / 白味噌仕立ての雑煮【京都】
京都在住の料理研究家、大原千鶴(おおはら ちづる)さん。
老舗旅館に生まれ育った大原さん。
子どもの頃から正月に味わってきたのは 白味噌仕立ての雑煮。
今回 その大原家に伝わる雑煮を作っていただきました。
野菜の切り方一つにも祝いの席にふさわしい心遣いが込められています
大根 はいちょう切りの角を1か所落とした 扇面(せんめん)という形にします。
扇が広がった形で縁起がいいとされています。
海老芋(えびいも)はこれも縁起の良い 亀甲(きっこう)の形に。
いつもの切り方と少しだけ変え、祝いの気持ちを込めます。切り方が丁寧に見えると食べる方もうれしい気持ちになるのではとの心遣いです。
具材は大根と海老芋の2種類のみだという大原さんの雑煮へのこだわりは「白」。
大原さんが育った場所はお正月に雪が降るところ。外の雪景色と白味噌の雑煮の「白」がリンクしてきれいな景色の思い出があるのだとか。
白味噌は麹が多い甘口の 西京味噌(さいきょうみそ)。
そのまま鍋に入れ、一度冷ました 昆布だし で丁寧に溶いていきます。
普通の味噌雑煮は だしに対してが10%ぐらいの重さですが、これは30%ぐらいと味噌が多め。
だしもカツオは使わずに昆布だし。カツオは香りが強くまったりした感じを邪魔してしまいます。
味噌が溶けたら火にかけ、弱火でコトコトと2~3分、長くても5分くらい。トロッとしておいしくなります。
沸騰直前に下茹でした具材を加えます。
餅は 丸餅。
餅を 水 の中に入れ、中からふっくら火を通すために水から茹でていきます。
4分ぐらいで柔らかくなってくるので、火を止めて余熱で中まで火を通します。
器には大根を敷き、餅がつかないように工夫。
その上にトロトロの丸餅を2つ。海老芋と大根。
餅、大根と海老芋、白味噌が一体となった雑煮の完成です。
トロッとした餅とトロッとした白味噌を合わせるのがご馳走なのだと大原さん。
座ってこたつに入り、雪見障子を上げて眺める雪景色。
雪がふぁっと降ってくるその中で白味噌を食べるのが本当に贅沢な気持ちだったと子供の頃を振り返っていました。
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門松・しめ飾り・鏡餅
新年を迎えるために調えられるさまざまな しつらえ。
門や玄関に飾られる 門松(かどまつ)。
しめ飾り(しめかざり)は地域によってさますまな形が見られます。
家の中に欠かせないのは 鏡餅(かがみもち)。神様が宿るとされる場所です。
重ねた丸い2つの餅は月と太陽。
福が重なり円満に年を重ねていくという願いが込められているといわれます。
関西地方などでは鏡餅に 干し柿 を飾ります。
両端に2つずつ まん中に6つで、「ニコニコ 仲むつまじく」という意味があるのだとか。
京都市西京区。400年以上続く旧家では「おくどさん」と呼ばれるかまどに三段重ねの鏡餅を供えます。
かまどの神を祭って、正月三が日かまどを休ませます。
小笠原清忠さん / 小笠原流三十一世 / 鏡餅
室町時代から続く 武家作法の流派・小笠原流(おがさわらりゅう)。
鏡餅 は12月28日に床脇(とこわき)に飾るのが習わしです。
解説してくれたのは小笠原流三十一世 小笠原清忠(おがさわら きよただ)さん。
代々受け継がれてきた鏡餅の飾りつけ。
三宝の上に ウラジロ、ゆずりは を敷き、餅 を重ね、昆布、ホンダワラ という海藻、たいだい、伊勢海老。
それぞでに意味があります。
ウラジロ を置くのは、裏が白いということで「身の潔白」を意味します。
ゆずりは は「交互に譲り合っていく」ということは「代々家がつながる」という意味。
また 昆布 は「喜ぶ(よろこぶ)」ということから武家社会では大変大切にされていました。
だいだい は冬になると熱して黄色くなる、また春になると緑になる、翌年の冬になるとさらに一回り大きくなってだいだい色に熟してくることから「代々大きくなる」ということで祝い事で使われました。
伊勢海老 は背が丸くなるまでということで長寿を祈ります。
御神宝(ごしんぽう)の鏡に似ていることからその名がついたといわれる鏡餅。
小笠原流ではその鏡にちなんだ意味がありました。
武家の男性はよろいがいちばん大切。
一方、女性にとって大切なのは普段使っている鏡。
正月の三が日は鏡を休ませるという意味で鏡の前に鏡餅を置いているそうです。
連綿と受け継がれてきた正月の伝統です。
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美の壺 二、成長:手仕事に宿る未来への願い
ふたつめのツボは 成長:手仕事に宿る未来への願い。
山口果歩さん / 繍屋春駒 京繍職人 / 日本刺しゅうの産着と被布【京都 上京区】
京都市上京区 の 繍屋春駒(ぬいやはるこま)京繍職人 山口果歩(やまぐち かほ)さん。
着物が好きで二十歳の頃から一年を通して毎日着物で過ごしています。
京繍(きょうぬい)は京都で受け継がれている日本刺しゅう。絹糸を巧みに使い分け、華やかで精緻な柄を生み出します
山口さんが見せてくれたのは3年前に手がけた 産着(うぶぎ)。生まれてくる我が子のために、出産の一週間前まで縫い続けて完成させました。友禅の上から刺しゅうをしています。
産着は平安時代魔除けとして絹の布を赤ちゃんにまとわせる風習が起源ともいわれています。
江戸時代には宮参りが定着。さまざまな柄が施された礼装用の産者が登場しました。
山口さんの長女はうさぎ年に生まれたので、うさぎをメインに宝箱とおもちゃ箱をひっくり返したような柄。
抱っこしてかけたときや衣桁(いこう)にかけたときに美しい柄ゆきを意識して図案を考えたそうです。
真ん中には我が子をイメージした うさぎ。
その両脇には山口さんの干支である馬と遊ぶ うさぎ。
さらに夫の干支である蛇と遊ぶ、うさぎ。
家族が仲良く元気に暮らせるようにという願いです。
「無事に生まれてくれるかな」とか「どんな子が生まれてくるんだろうか」と考えながら一針一針心を込めて製作しました。
この日 山口さんは新たな着物の制作に取りかかっていました。
娘の3歳を祝う七五三用の 被布(ひふ)と呼ばれる着物の上に重ねる上着です。
あえて太い糸を使うことで子どもらしいおおらかさを表現します。
刺しゅうしていたのは 鈴 の柄を。鈴は魔除け、あるいは幸せを呼び込むという意味があるので、そういった願かけも込めて選びました。
山ロさんはさまざまな京繍の技法を使います。
金駒縫(きんこまぬい)は和紙に金箔を貼り付けた金糸をとじ糸で留め付けながら縫い進めます。
梅の花びらが華やかにあでやかになりました。
11月。京都市北区 の 今宮神社 で 七五三。
七五三は子どもの成長を祝い健康を願う平安時代から続く伝統です。
家族3人の祝いの日。山口さんの思いを込めた被布(ひふ)が彩りを添えます。
山口さんはもうすぐ第二子が誕生します。
うま年に生まれるので、うま にちなんだ産着を作ろうと考えています。
どんな子が生まれるのかなということを想像しながら楽しみに作っていると語っていました。
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平安泉匠さん / 秀光人形工房 ひな人形職人 / 手作りのひな人形【千葉県 市川市】
千葉県市川市 の 秀光人形工房(しゅうこうにんぎょうこうぼう)で作られていたのは ひな人形(ひなにんぎょう)。
全て職人による手作りです。
ひな人形職人の 平安泉匠 さんは「機械で作るところは一個もない。こんな細かいのは機械ではできない」と語ります。
こちらの工房で作られるのは西陣織の精緻な十二単のひな人形です。
丁寧に重ねられた衣装は豪華絢爛。
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金田鈴美さん / 秀光人形工房 三代目金龍 / 鯉のぼり【千葉県 市川市】
秀光人形工房(しゅうこうにんぎょうこうぼう)では 鯉のぼり(こいのぼり)も製作しています
作業を見せてくれたのは江戸手描き鯉のぼり職人の 金田鈴美(かねだ すずみ)さん。
この工房で育った金田さんは子どもの頃から鯉のぼりが大好きだったといいます。
池の中にいる鯉が空を舞っているのが不思議で面白く、心が躍ったのだとか。
美術大学で彫刻を学び、卒業後は実家の工房へ。
目指したのは金田さんが幼少の頃まで活躍していた、江戸手描き鯉のぼり職人、初代 川尻金龍(かわじりきんりゅう)でした。
初代 川尻金龍の鯉のぼりは顔がデフォルメされていて、とても親しみやすい。
色も鮮やかで、くっきりはっきり色鮮やかに見えるのが特徴。いかにも鯉のぼりらしいと感じ、それを継ぎたいと考えました。
金田さんは僅かに残された川尻金龍の作品から 独学で学び、三代目金龍として手描き鯉のぼりを製作しています。
鯉のほり作りは毎日、色の調合から始まります。
毎日調合するのはその日の天気に合わせるため。布の中に含まれる水分の量で染料が滲むことがあるからです。
綿の生地に筆で直接描いていきます。
「最も難しいのは 鱗(うろこ)の表現」と言う金田さん。
やわらかい筆なので筆圧がそのまま布に表現されてしまいます。
はけの跡が
綿の生地に筆で直接描いていきます。
「最も難しいのは 鱗(うろこ)の表現」と言う金田さん。
やわらかい筆なので筆圧がそのまま布に現われてしまいます。
はけの跡が鱗の放射線状に伸びる模様を表現できるように。一筆一筆異なる表情を作り出します。
江戸手描き鯉のぼりの一番の特徴は鱗に金色を乗せること。
空で泳いだときに、金が入っていると水の中を泳いでいる本物の鯉みたいに鱗がきらめきます。
子どもの成長を祝い、幸せを願う手仕事がありました。
美の壺 木村多江の金沢探訪
ナレーションの 木村多江(きむら たえ)さんもお出かけ。独自の祝いの文化が根づく 金沢 へ。
馬場華幸さん / 懐華樓 女将 / お茶屋の祝いの室礼と花嫁のれん【石川県 金沢市】
加賀百万石の城下町 金沢。
加賀前田家の工芸振興で、さまざまな技が培われたこの地には、独自の祝いの文化が根づいています。
最初に訪れたのはひがし茶屋街の最も古いお茶屋の一つ 懐華樓(かいかろう)。
女将の 馬場華幸(ばば はなこ)さんが出迎えてくれました。
| 名前 | 懐華樓(かいかろう) |
| 住所 | 石川県金沢市東山1-14-8 |
| 電話 | 076-253-0591 |
| WEB | https://www.kaikaro.jp/ |
| 営業時間 | 10:00~17:00 夜は要予約:17:00~21:00 |
| 定休日 | 水曜 |
黒留め袖
馬場さんが着ていたのは格式高い 黒留め袖(くろとめそで)。
お茶屋では正月や祝いごとでは黒宿め袖を着ることが決まっているそうです。
この日は先代から譲り受けた黒留め袖を着用されていました。
輪島塗の階段
懐華樓の中を案内してもらいました
輪島塗 の朱漆の華やかな 階段。
器に使われることが多い輪島塗ですが、階段というのは大変珍しいようです。
加賀群青の部屋
加賀群青(かがぐんじょう)の部屋。
青は江戸時代、加賀藩前田家のみに許された高貴な色。
金沢は昔から格式の高い部屋は加賀群青という色を壁に入れてる習慣があり、この加賀群青の部屋も貴賓室。加賀群
畳のへりも壁に合わせて群青仕立てに。
床の間は「寿」の軸が飾られてめでたい感じ。
お正月や婚礼に使われるときに飾るそうです。
花嫁のれん
金沢に伝わる珍しい祝いの品・花嫁のれん(はなよめのれん)を見せてくれました。
金沢では娘が嫁に行くことが決まったときに、両親が加賀友禅の作家のところに伺い のれんを作って持たせる習慣があります。
新郎の家の仏間に飾り、花嫁のれんをくぐって仏壇にお参りをする。一生に一回しか使わないのだとか。
結婚祝として、あつらえられてきた花嫁のれん。江戸時代からの伝統です。
飾られていたのは馬場さんの娘が幼い頃に誂えた花嫁のれん。
御所車と様々な花が細かい加賀友禅で描かれています。
馬場さん自身の花嫁のれんは自宅に飾ってあります。
結婚の際に両親から贈られた思い出の のれん。
親の思いが受け継がれる金沢の祝いの文化です。
朱の大広間
続いて案内されたのは 朱の大広間。
壁一面の朱色は厳しい冬を明るくし、客をもてなすためのしつらえです。
床の間に飾られていたのは 松竹梅の軸。正月やおめでたいときにかけるそうです。
懐華樓さんではさらにいろんな柱に 松竹梅の水引 をつけるといいます。
芸妓・美紅さんの舞
芸妓の 美紅(みこう)さんが「宝舟」を舞ってくれました。
芸妓の舞も祝いの席ならではのものがあります。
「宝舟」は正月に七福神の宝舟がやってくるというめでたい唄です。
着物は黒留め袖のお引きずり。式典や年中行事など特別な時にしか着ない着物です。
一つ一つが丁寧で、一つ一つが華やいでいて、そんなおもてなししていただくとこちらも気持ちが華やぐ。
すごくいい文化だな、と語る木村多江さんでした。
津田宏さん+津田さゆみさん / 加賀水引 津田 / 加賀水引【石川県 金沢市】
続いて訪ねたのは 水引(みずひき)の工房 加賀水引 津田(かがみずひき つだ)。
美の壺 File 615「金沢の手仕事」でも紹介されていました。
四代目 津田宏(つだ ひろし)さんと妻・津田さゆみ(つだ さゆみ)さんが様々な水引を見せてくれました。
祝儀袋などに用いられる水引。
人と人を結び付ける、ほどきにくいことから未開封であるという意味でもあります。
和紙をこより状にして水のりで引くことからその名が付いたといわれます。
津田宏さんが作っていたのは キャンドルホルダー。全て手作業で製作します。
水引はものを結んで自分の気持ちを伝えるという日本の文化。
その本来の意味を基本的に守っていますが、水引で作る新しい形も生み出しています。
津田さゆみさんは贈答品に水引を結んでいました。
より返し という結び方。波がよって返すように何度でもいいことがあるようにと願いが込められています。
水引は結び方によって意味が異なります。
あわじ結び
あわじ結びは簡単にほどけないことから、末永く続くようにとの意味があります。
結び切り
同じことが二度と起こらないようにという結び切り。
この工房では水引を独自に発展させ立体の細工を生み出しました。
ひざを使い僅かに盛り上げて形を作っていきます。
出来上がったのは 立体の鶴。
かつて平面だった水引ですが、今では立体造形へと広がっています。
あわじ結びを応用した 亀 もあります。
工房の初代・津田左右吉(つだ そうきち)。
水引を立体に出来ないかと試行錯誤を重ね、図面に残しました。
こうした立体の水引細工は「折型」と呼ばれる包み紙を立体にすることから始まったといいます。
包みと文字、水引細工が一体となって贈る人の思いが形になります。
木村多江さんも水引細工に挑戦。
基本の あわじ結び。
5本の水引をそろえて手で押さえながら結んでいきます。
まずは大きな形で作り、徐々に小さく整えて完成。
匠は5分ほどで完成しますが、多江さんは30分かけてなんとかできあがりました。
とても難しかったようです。
事前予約すれば一般客でも水引体験ができます。詳細は公式サイトを参照ください。
| 名前 | 加賀水引 津田(かがみずひき つだ) |
| 住所 | 石川県金沢市野町1-1-36 |
| 電話 | 076-214-6363 |
| Yahoo!店 | https://store.shopping.yahoo.co.jp/yuinou-mizuhiki/ |
| WEB | https://mizuhiki.jp/ |
| 営業時間 | 月~金曜:10:00~18:00、土曜:10:00~12:00 |
| 定休日 | 日曜・祝日 |
美の壺 三、婚礼:喜びに寄り添う
みっつめのツボは 婚礼:喜びに寄り添う。
遠藤妃奈乃さん / 芝大神宮 / 神前結婚式【東京都 港区】
東京港区 の 芝大神宮(しばだいじんぐう)で行われていたのは 神前の結婚式。
江戸時代、親族が集い祝いの言葉や誓いを交わす儀式が起源とされます。
明治時代に後の大正天皇が皇居内の神前で結婚の儀を執り行ったことから、現在の形が広まったといいます。
巫女による 豊栄の舞(とよさかのまい)。
夫婦の門出を清め、祝福します。
続いて夫婦の誓い 三献の儀(さんこんのぎ)。いわゆる 三々九度(さんさんくど)です。
最初の盃は出会いと巡り合わせ。そして先祖への感謝を映す過去。
続いて共に歩む日々を確かめ合う現在。
最後は、これから築く家庭の安泰と子孫の繁栄を願う未来。
過去・現在・未来が象徴されています。
御神酒(おみき)を静かに注ぐのは、提子(ひさげ)と 長柄銚子(ながえちょうし)と呼ばれる酒器です。
古くから酒を献じるために用いられ、平安時代には現在の形になったといわれます。
亀や松、そして鶴。手彫りの技で浮かび上がる吉祥文様が祝福の心を添えます。
水引が結ばれハレの日をことほぎます。
解説してくれたのは権禰宜の 遠藤妃奈乃 さん。
長柄銚子(ながえちょうし)の長い柄は、着物の袖が注ぐときに引っかからないように。
そして神様にお供えされた御神酒は適度な距離感が保ち尊いものとして扱うという意味もあります。
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三宅誠己さん+三宅里美さん+三宅大夢さん / 三宅工芸 / 白無垢【京都市 右京区】
神前結婚式の象徴の一つ 白無垢(しろむく)。
室町時代 武家の婚礼衣装として生まれ、清浄 純潔などの意味があると伝えられています。
京都市右京区 で婚礼用の着物を手がける 三宅工芸(みやけこうげい)。
金彩工芸士の 三宅誠己(みやけ のぶみ)さん、妻・三宅里美(みやけ さとみ)さん、息子・三宅大夢(みやけ ひろむ)さんが作業工程を見せてくれました。
三宅誠己さんは婚礼衣装専門の工房におよそ30年勤めたあと独立。
色打ち掛けや白無垢を製作しています。
豪華な 色打ち掛け。
金粉や銀粉、箔や螺鈿などを用いて模様を描き出します。
輝きの濃淡を重ねることで奥行きと気品が生まれます
白無垢 は一見すると真っ白ですが、近づいてよく見るとさまざまな花が浮かび上がります。
様々な光る材料を使い、目線を変えると光の加減で違って見えるようになっています。
平面ですが奥行きがあるように見えます。
白無垢の製作は家族3人で行っています。
妻の三宅里美さんが担当するのは 縁蓋(えんぶた)と呼ばれる切り抜き。
絵付けした生地にテープを貼り、金彩を施す部分を丁寧に切り抜いていきます。
息子の三宅大夢さんは切り抜いた柄に のり引き をしていきます。
均一に塗ることで美しい金彩に仕上がるのだといいます。
実は大夢さん2年前に結婚。父と共に手がけた白無垢を妻が纏いました
いよいよ金彩を施します。
柄の上に箔を重ね、細かさや色合いの異なる粉を使い分け、繊細なグラデーションを描き出します。
花一つ一つ僅かに表情を変えて奥行きを生み出します。
完成までにおよそ5か月。花嫁の喜びを華やかに支える白無垢です。
手間暇かけて製作する間も、花嫁さん・家族の方がどれぐらい喜んでくれるかと考えているという三宅さん。
どこにもないもの、誰も着ていなかったものを常に作りたいと語っていました。
白無垢が紡ぎ出す日本の祝いの形です。
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美の壺 四、赤飯:赤で彩る祝いの形
最後のツボは 赤飯:赤で彩る祝いの形。
海部やをとめさん / 籠神社(このじんじゃ)/ 祭祀の赤米【京都府 宮津市】
祝いの席に欠かせない 赤飯(せきはん)は、邪気を払い幸せを呼び込む食べ物とされています。
権禰宜
海部やをとめ さん
日本三景の一つ、天橋立を有する 京都府宮津市 にあり奈良時代に建立されたとされる 籠神社(このじんじゃ)。
毎年11月23日に行われる 新嘗祭(にいなめさい)はその年の収穫に感謝をささげる最も大切な祭祀(さいし)の一つです。
神社では野菜や果物 魚のほか赤飯の起源といわれる米を神に供えます。
解説してくれたのは権禰宜の 海部やをとめ さん。
白米と共に奉納されるのは日本で古くから伝わる米の一つ 赤米(あかごめ)。
豊受大御神とようけのおおみかみが、この地に赤米をもたらしたと伝えられています。
赤米の赤い色は太陽をイメージする色であったり、魔除けになる大変力があるものと古代の方が信じていたと考えられています。
赤米がやがて もち米 へと移り変わり、現在の赤飯につながったと言われています。
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四井千里さん+四井真治さん / 生活庭園研究家 / ささげの赤飯【山梨県 北杜市】
山梨県北杜市(ほくとし)の生活庭園研究家 四井千里(よつい ちさと)さん 四井真治(よつい しんじ)さん夫妻で。
この日、自分の畑で収穫していたのは みどり豆 という、ささげ の一種。
日本では古くから栽培され、あずきと並んで 赤飯(せきはん)に用いられてきました。
江戸時代、ささげは煮崩れしにくいことから縁起が良いとされ、武家社会で赤飯に使われるようになったと伝えられます。
ささげで赤飯を作るのが千里さんの家族のこだわりでした。
偶々、真治さんの父が ささげを送ってくれて、真治さんがまいてくれていたのです。
ささげが収穫できるなら赤飯を作ろうと千里さんは考えました。
千里さんの母方の祖父母・渡邉勝義 さんと 渡邉キン さんは赤飯を炊くために庭先に 外かまど を作ったといいます。
外かまどでちゃんと炊いた ささげの赤飯 は千里さんの子どもに頃の思い出の味。
ささげは丁寧に、一つーつさやから取り出します。
およそ1時間あく抜きをしたあと40分ほど煮ます。
もち米と合わせてこのまま一晩置きます。
蒸し上げるのは外かまど。
ー晩漬け込んだもち米とささげは僅かに赤みを帯びています。
外かまどで蒸し上げる赤飯は千里さんのこだわり。
たぶん火のはいり方も違うし、薪を使うので香りも違います。
およそ15分蒸したところで色ムラを防ぎ全体に火が通るよう混ぜます。
ささげの煮汁を加えて、色合いを整えていきます。
同じ作業を繰り返し、およそ40分。
収穫から2日かけて赤飯が出来上がりました。
重箱に盛りつければ一層晴れやかに。ほんのりとした赤みは上品さを漂わせています
食べながら祖父が作ってくれた味を思い出していた千里さん。
小さいときは当たり前のように食べていて、特に感動していたわけじゃないけれど、大人になって色々な苦労が分かるとより一層美味しくいただけるようになりました。そして今はすごく感謝できる。
作り手の思いが祝いの食卓をより豊かにしてくれます。
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エピローグ
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音楽 BGM
ジャズの名曲が流れる美の壺。番組BGMファンもいらっしゃるのではないでしょうか。
オープニング曲と番組内挿入曲をまとめましたので参考にどうぞ。リンク先で試聴できます。
オープニングテーマ
オープニングテーマ は Art Blakey And The Messengers(アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ)の名曲「Moanin’」。ジャズドラマー アート・ブレイキーが1958年に発表した同名のアルバムに収録されています。作曲はピアニストの Bobby Timmons(ボビー・ティモンズ)。
番組内 楽曲
美の壺 2025年(2025年1月〜2025年12月)放送スケジュール 初回放送・再放送 全まとめ はこちらをどうぞ!

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