NHK「美の壺(びのつぼ)」は普段使いの器から家具、着物、料理、建築に至るまで、衣食住、人の暮らしを彩ってきた美のアイテムを解説してくれる番組。紹介されたものは何?場所はどこ?出演は誰?どこで買える?と興味津々。
そんな気になる「美の壺・美術の鑑賞マニュアル」を詳しく調べてみました。最後に番組内の音楽もまとめてあります。
美の壺「自在に楽しむ メガネ」File 654
出演は俳優の 草刈正雄(くさかり まさお)さん、ナレーション(語り)は俳優の 木村多江(きむら たえ)さんです。
X(旧 twitter)(@kininarutips)でも新作・再放送の放送日にお知らせしています。
NHK BS(BS101チャンネル)
初回放送:2026年2月24日(金)19:30~20:00
再放送 :2026年3月6日(金)12:00~、2026年3月7日(土)07:30〜
BSプレミアム4K
初回放送:2026年2月18日(水)19:30~20:00
再放送 :2026年2月23日(月)13:00~、2026年2月25日(水)08:00~
2026年2月28日(土)06:45〜
U-NEXT でNHKの動画配信サービス NHKオンデマンド を視聴可能。美の壺 も見逃し配信中。
虎に翼・
らんまん・
なつぞら などの朝ドラや
光る君へ・
鎌倉殿の13人・
真田丸 などの大河ドラマ、
探偵ロマンス・
正直不動産 などの名作ドラマ、
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美の壺 自在に楽しむ メガネ File 654 内容
▽無類のメガネ好き・又吉直樹さんのコレクション。きっかけは中学時代の伊達メガネ
▽メガネスタイリストが語るメガネ選びの極意
▽国内最大の生産地・福井県鯖江市。受け継がれる伝統
▽レトロな素材セルロイドにこだわる老舗メーカー
▽メガネ界のアカデミー賞と呼ばれる賞を2度も受賞!日本人デザイナーが生み出すユニークなメガネ
▽そのデザインを見事に実現する鯖江の職人たち
▽世界が認めた“たくみ”の技に迫る。
プロローグ
美の壺 一、演出:掛け算のおもしろさ
ひとつめのツボは 演出:掛け算のおもしろさ。
又吉直樹さん / お笑いタレント・小説家 / お気に入りのメガネコレクション【東京都】

メガネ好きで有名な、お笑いタレント・小説家の 又吉直樹(またよし なおき)さん。
50本もあるメガネの中からお気に入りの6本を持ってきてくださいました。
それぞれに思い入れがあるようです。
6本の中で一番古いのは ロイドメガネ。
ロイドメガネとは、1920年代の喜劇俳優 Harold Lloyd(ハロルド・ロイド)が愛用したことから名付けられたメガネ。
20代の時に後輩が誕生日にみんなでお金出し合って又吉さんに何か買いたいんですけど何か欲しいものないですかと聞かれて、プレゼントしてもらったメガネです。
当時は若者で丸メガネをかけている人が少なかったそうです。
海外旅行に行くときも必ず持っていく、世界中に連れて行っているメガネです。
用途やファッションで使い分けるという又吉さん。
サッカーや演劇を見る時に使うメガネや自らオーダーした世界で一つだけのメガネもあります。
メガネとの出会いは、中学生の頃。伊達メガネが始まりでした。
革靴はいてシャツ着てハンチングかぶって、という大人っぽい格好が好きだった又吉さん。
しかし顔まわりが子供なのはなんだか寂しいなと思ったとき、伊達メガネをかけてみました。
何かから隠れられているような感覚もあり、メガネって妙に落ち着くなと感じたそうです。
又吉さんにとって メガネの魅力とは?
レンズがあってフレームがあって、単純な作りなのにそれぞれに細かいところで個体差がすごくある、それ自体が圧倒的な魅力。
置いてあるだけでも面白いし、それを自分でかけることができるというのが、足し算じゃなくて掛け算みたいな面白さが生まれる、と語っていました。
| 名前 | 又吉直樹(またよし なおき) |
| WEB | https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=504 |
又吉直樹さんの著書。
藤裕美さん / tö(トォー)メガネスタイリスト / 似合うメガネを提案【東京都 世田谷区】
東京都世田谷区 の住宅街の一角ににあるまるでアートギャラリーのようなメガネ店 tö(トォー)。
オーナーでメガネスタイリストの 藤裕美(とう ひろみ)さんが国内外から厳選したさまざまなメガネをそろえる完全予約制のメガネ店です。

藤さんは視力測定はもちろんライフスタイルまで参考にして、似合うメガネを提案するメガネスタイリスト。
「メガネは最高のコミュニケーションアイテム」なのだとか。
同じ服でもメガネを変えるだけで、おしゃれに見えたり真面目に見えたり優しく見えたりカッコよく見えたり、印象が変わります。
相手に与える印象が変わると、自分の気持ちまで変わってきます。

60代の男性に似合うメガネを提案してもらいました。
モデルとなった方は aiかんぱに〜 所属の俳優・江花智之(えばなともゆき)さんではないかと思います。
選ぶポイントは、ふだんのメガネの形や色 好みの洋服、どんな仕事をしているのかなど。
そして大事なのは自分をどんなふうに見せたいのか。
真面日そうにも、柔らかそうにも。顔色まで変わって見えるようです。
メガネーつで印象がかなり変わります。
藤さんが世界中からセレクトしたメガネの一部を紹介。
木のメガネ ドイツ製
ドイツ製の本のメガネ。材料はくるみの木。
経年変化で木の色が変わっていく楽しみ方もあるとか。
革のメガネ フランス製
これはフランス製の革のメガネ。
レジスの周りにはイグアナの革が使われています。
チタンのメガネ ベルギー製
こちらはベルギー製。チタンで作られたメガネです。
よく見るとフレームに六角形の細かな穴が。
かけると角度によって、フレームが透けて違った色が見えてくるんだそうです。
視力を矯正する医療器具としてのメガネ。その役割は欠かせません。
それだけでなく、自分を変える力を持っているさまざまなメガネをもっと知ってもらいたい、と藤さんは考えています。
| 名前 | tö(トォー) |
| 住所 | 東京都世田谷区新町2-6-21-1F |
| 電話 | 03-6670-4499 |
| WEB | https://to-o.co/ |
| 営業時間 | 金〜火:10:30〜20:30(完全予約制) |
| 定休日 | 水曜・木曜 |
藤裕美さんの著書。
美の壺 二、鯖江:時を超え 今も息づく
ふたつめのツボは 鯖江:時を超え 今も息づく。
高宮隆祥さん / めがねミュージアム 店長 / 鯖江のメガネ産業の歴史【福井県 鯖江市】

福井県 は国産メガネの およそ95%を生産。
中でも 鯖江市(さばえし)は高い技術力と品質の良さから世界三大メガネ産地の一つといわれています。
紹介されていたのは 福井県鯖江市 にある めがねミュージアム。
福井県のメガネ産業の歴史とメードイン福井のメガネに出会える場所。
施設内にはめがねの歴史をより深く知ることができる「めがね博物館」、最新モデルが購入できる「めがねShop」、色や形を選んで、オリジナルフレームやストラップ作りを体験できる「体験工房」、コーヒーやケーキがいただける「MUSEUM CAFE」があります。
鯖江のメガネ産業の始まりは1905年。
豪農で知られた増永五左衛門(ますなが ござえもん)が、貧しい村の暮らしをよくしたいと考えました。
冬の農閑期に収入を得ることができる手段としてメガネ作りに目を付けたのです。
大阪から職人を招き 村人たちに一からメガネ作りを教えていきました。
めがねミュージアムの中にある歴史のコーナー。
解説してくれたのは店長の 高宮隆祥(たかみや たかよし)さん。
展示されていたのは約100年くらい前に実際に使われていた道具。
まず火を起こし、金属を溶かして、合金を作るところからスタートします。
材料を作り、部品を加工し組み立てていくメガネ作りの工程は200を超えるといいます。
増永五左衛門は分業というやり方を広めました。
分業により技術も洗練され、やがて地域全体が一つの巨大な工場となっていったのです。
福井でメガネ作りが始まった頃のメガネ。
当時使われた材料は銅に金を混ぜた「赤銅(しゃくどう)」と呼ばれるものでした。
それからおよそ80年後の1983年に、世界初のチタンメガネが福井で誕生します。
実はチタンでメガネを作ったのは福井県が世界で初めて。
チタンはメガネ材料としてはとても優れた特徴を持ちます。さびない、軽い、アレルギーが少ない。メガネにはうってつけの素材です。
そしてチタン製の最新のメガネも展示されていました。
100年を超える歴史と職人たちが築き上げてきた技と知恵が結集されたメガネです。
| 名前 | めがねミュージアム |
| 住所 | 福井県鯖江市新横江2-3-4 めがね会館 |
| 電話 | 0778-42-8311 |
| WEB | https://www.megane.gr.jp/museum/ |
| 営業時間 | 木〜火 めがねSHOP:10:00~19:00 体験工房/めがね博物館/SabaeSweets:10:00~17:00 MUSEUM CAFE:10:00~16:00 |
| 定休日 | 水曜・年末年始 |
増永昇司さん+大久保真人さん+塩野星さん / マコト眼鏡 / セルロイド製メガネ【福井県 鯖江市】
カラフルで独特の透明感と光沢のある セルロイド製のメガネ。
福井でも1920年代からセルロイドが使われてきました。
そのセルロイドにこだわり、職人の手仕事でメガネを作る工場、と紹介されていたのは マコト眼鏡(マコトめがね)。
セルロイドの板
増永「これがセルロイドの板ですね。この状態です。
これからメガネ枠1枚取れるようにどんどん小さく細断していって、次の削りの工程に入っていくわけです
セルロイドは世界で初めて作られたともいわれるプラスチック。植物由来の素材です。
加工しやすく、変形しくいという良さがある一方で、燃えやすく、扱いが難しいという難点があります。
それでも、セルロイドにこだわる理由の一つはその光沢
増永「セルロイドは中からじわっと湧いてくるような光り方。それが非常に品がある。
それを表現していくところに
セルロイドの魅力があると思います
メガネの形の切り出しと整形
ここで手作業によるセルロイドのメガネ作りが行われています。
まず型を使って セルロイドの板をメガネの形に切り出していきます。
全体の形を一つ一つ職人が整えていきます。
「きさぎ」と呼ばれる作業です。
工場長 大久保真人(おおくぼ まさと)さん
この道34年のベテラン、大久保真人さん
鼻が当たる部分は特にかけ心地を左右します。
やすりで削り、自ら作った工具で丁寧に整えていきます。
仕上がりを確かめるのは右手の親指。
大久保「感触です。なんといってもフィット感。
フィット感を合わせているんですよ
すごいって言っても、これ仕事ですから。
大久保さんの手で整えられたメガネフレーム。
それを磨くと…。滑らかで美しい曲線が現れました。経験を積んだ職人の指先が作り上げた
形です。
磨き
こちらは セルロイド独持の艶を出すために行う 磨きの作業です。
回転する布を使い手作業で磨いていきます。
今年で5年目の塩野星(しおの ひかり)さん。
メガネ職人になることが小学生の頃からの夢でした。
塩野「小学生の頃からメガネが大好きだったんですけど、その中でこちらの会社のフレームに出会って一目ぼれをしまして。
それで私もこのメガネを作る職人さんになりたいと思いました
塩野さんが小学生の時に出会ったセルロイドメガネ。
増永さんの工場で作られたものでした。
塩野「おいしそう。おいしそうなんですよ セルロイドフレームって。
トゥルンとしていて滑らかで舌触りがよさそうだなっていうふうに思って。
塩野さんが今、行っているのは傷や汚れをとる
「中間磨き(ちゅうかんみがき)」という作業です。
こちらは 中間磨きをする前のもの。
そして塩野さんが磨いたもの。
それをさらに磨いていくと..独特の美しい艶が現れます。
丁寧な手仕事で作り上げるセルロイドのメガネ。
「メガネの聖地」と呼ばれる鯖江のこだわりが生み出した輝きです。
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美の壺 三、斬新:細部に宿る
最後のツボは 斬新:細部に宿る。
丸山正宏さん / マサヒロマルヤマ メガネデザイナー / ユニークなメガネ【東京都 原宿】
東京都原宿
MASAHIROMARUYAMA(マサヒロマルヤマ)
メガネデザイナー 丸山正宏(まるやま まさひろ)さん
ここに世界を魅了するメガネデザイナーがいます。
丸山正宏(まるやま まさひろ)さん。その作品は 海外でも高く評価され、メガネ業界のアカデミー賞といわれる SILMO d’or(シルモドール賞)を2度も受賞しています。
丸山さんの作品です。
コンセプトは、未完成のアート。
左右非対称。手描きのラフデザインの要素をそのままに、これまでとは全く違うメガネを
発表してきました。
こちらはかってヨーロッパで流行した片メガネ、モノクルから着想を得てデザインにしたもの。
これは日本の工芸、金継ぎをモチーフに作られたものです。
こちらのテーマは「いたずら書き」。
直接 顔に走り書きをしたような線を使って メガネに仕上げました。
丸山「奇抜な形というものを作りたいわけじゃなくて、世界的に見ると日本と違って、もっと多様性といいますかいろんなデザインが受け入れられる土壌がある。
ヨーロッパアメリカに向けてのデザインというものを作っていく中で、どんどんデザインが広がってきたというイメージですね
面白いデザインというのはやっぱり
自分で楽しいなと思うデザインだと思うので
日常で目にしたものや素材の組み合わせからアイデアが浮かぶという丸山さん。
それを手書きで書き留めていきます。
丸山「手書きをベースに 形を描くことが大事かなと思っています。
初期のデザインとして、こういうふうな感じでアイデアを出していく
こうした中からまた新作が生まれました
丸山「これはチタンと黒檀こくたんを組み合わせたもので、新しい試みとしてウッドをチタンとコンビネーションさせるというデザインになっています。
これも結構複雑な形状に削られている
チタンのパーツと黒檀のパーツを組み合わせているので、テーマとしては「スカルプト」彫刻ですね
チタンの光沢と、高級木材 黒檀の深い黒。
それが一つになり オブジェのようなぜいたくな たたずまいを生む。
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辻政嗣さん / 辻めがね 社長 / マサヒロマルヤマのメガネ制作【福井県 鯖江市】
辻めがね(つじめがね)代表取締役社長
辻政嗣(つじ まさつぐ)さん
福井県 鯖江市。
丸山さんがデザインしたメガネはこの工場で作られています。
創業およそ100年という老舗の工場。
得意とするのはメタル製のメガネ作りです。
3代目社長の辻政嗣つじまさつぐさんの元に丸山さんの仕事が舞い込んできたのは2014年。
辻「これメガネなの?と正直思いました。
でも新しいことにもいろいろチャレンジしたいという気持ちもあったので、初のモデルの設計は自分が最初下書きをやったんですけど、アウトでした
まずやっぱり自分たちはメガネってこうあるべきだ。基本 左右対称であるべきだというところ。
ここはこうだっていうそういう先入観というか既成概念って言うんですかね。
そっちが強すぎて、それを元にかなりアレンジしてしまった。そこがやっぱりダメだった
そこでもう一度全部やり直してなんとかOKもらった。
その時のモデルというのがこの辺なんですけども。今思えば普通ですけど 当時はかなり
辻「最初の設計がこちらの方で、ちょうど見てもらえるかと
丸山さんからは最初、いちばんラフな状態で来るときはこの状態。
で、この状態じゃメガネにならないので、これをメガネにするための設計をしている。
見ていただくとわかりますけど、細いんですね。ここで折れちゃうんですよ このままだと。
必要最小限これぐらいの寸法が必要だというところを ちょっと寸法を変える
チタンと黒檀のコンビネーションの新作も辻さんの工場に託されました。
辻「私たちが思いだけをバーンとぶつけても絶対こういうものは生まれないです。
やっぱり丸山さんの独特の感性といいますか、ものづくりに対する考え方が現れて、それを具現化するというのが自分たちの仕事だと思っています
職人とデザイナーの ギリギリのせめぎ合いを経て作られていく丸山さんの新作。
堅く割れやすい黒檀の加工です。
その特性を計算し作り上げた設計図を基に、丸山さんのイメージが形になっていきます。
丸山さんの想像力と細部に こだわる辻さんたち職人の経験と知恵。
それが 他にはない斬新なメガネを世界に送り出すのです。
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| WEB | |
| 営業時間 | |
| 定休日 |
エピローグ
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探偵ロマンス・
正直不動産 などの名作ドラマ、
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音楽 BGM
ジャズの名曲が流れる美の壺。番組BGMファンもいらっしゃるのではないでしょうか。
オープニング曲と番組内挿入曲をまとめましたので参考にどうぞ。リンク先で試聴できます。
オープニングテーマ
オープニングテーマ は Art Blakey And The Messengers(アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ)の名曲「Moanin’」。ジャズドラマー アート・ブレイキーが1958年に発表した同名のアルバムに収録されています。作曲はピアニストの Bobby Timmons(ボビー・ティモンズ)。
番組内 楽曲
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