NHK「美の壺(びのつぼ)」は普段使いの器から家具、着物、料理、建築に至るまで、衣食住、人の暮らしを彩ってきた美のアイテムを解説してくれる番組。紹介されたものは何?場所はどこ?出演は誰?どこで買える?と興味津々。
そんな気になる「美の壺・美術の鑑賞マニュアル」を詳しく調べてみました。最後に番組内の音楽もまとめてあります。
美の壺「まっすぐ清らか 竹」File 584
出演は俳優の 草刈正雄(くさかり まさお)さん、ナレーション(語り)は俳優の 木村多江(きむら たえ)さんです。
最新エピソード 美の壺 File 622「炎」 もどうぞ併せてご覧下さい。
BSプレミアム(2023年11月30日まで。2023年12月1日から NHK BS(BS101チャンネル) へ移動)
初回放送:2023年7月12日(水)19:30~20:00
再放送 :2023年7月19日(水)08:00~、2023年7月22日(土)06:45〜
2023年11月22日(水)19:30〜、2023年11月29日(水)08:00~
NHK BS(BS101チャンネル)
再放送 :2023年12月2日(土)06:45〜
BS4K(2023年12月1日から BSプレミアム4K へ名称変更)
初回放送:2023年7月12日(水)19:30~20:00
再放送 :2023年7月19日(水)08:00~、2023年7月22日(土)06:45〜
2023年11月22日(水)19:30〜、2023年11月29日(水)08:00~
総合
再放送 :2023年7月26日(水)15:10〜
Eテレ
再放送 :2024年9月22日(日)23:00〜、2024年9月30日(月)05:55〜
U-NEXT でNHKの動画配信サービス NHKオンデマンド を視聴可能。虎に翼・らんまん・なつぞら などの朝ドラや 光る君へ・鎌倉殿の13人・真田丸 などの大河ドラマ、探偵ロマンス・正直不動産 などの名作ドラマ、ファミリーヒストリー「草刈正雄」を一気見できます。U-NEXTは初回31日間無料トライアル。NHKオンデマンド は別料金ですが、もらえる600ポイントで購入できます。PR
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美の壺 まっすぐ清らか 竹 File 584 内容
▽「竹の寺」と呼ばれる京都の寺。美しい竹林を作り上げる手入れとは?
▽名人の心意気が生み出す「京銘竹」の世界
▽さまざまな物語とともに受け継がれる「茶杓(ちゃしゃく)」。千家十職の黒田家の見極めとは?
▽室町時代から500年以上伝えられてきた「茶筅(ちゃせん)」の技
▽建築家・隈研吾さんが語る「竹と日本人」
▽世界が注目する巨大な「竹アート」。伝統と現代を融合させる製作現場に密着!
プロローグ
知らぬ間に増えてきたという庭の竹を切った草刈さん。この立派な竹、何かに使えませんかね?
美の壺 一、竹林:手をかけるほどに輝く
ひとつめのツボは 竹林:手をかけるほどに輝く。
藤田正浩さん / 地蔵院 住職 / 竹の寺【京都府 西京区】
京都府西京区 にある 地蔵院(じぞういん)は南北朝時代に建立された禅寺。通称:竹の寺(たけのてら)と呼ばれ、参道の両側に並ぶ青竹が参拝に来た人を迎えて本堂へと導きます。
住職の 藤田正浩(ふじた しょうこう)さんは毎朝参拝者が訪れる前に 竹林(ちくりん)の手入れを欠かしません。
チェーンソーを使とうるさすぎるので のこぎりで竹を切る藤田さん。
美しい竹林作りには竹同士の間隔が大切。景観や日当たり、風通しなどを考えながら、余分な竹を切ります。手入れは毎日3時間に及びます。
禅寺は一見自然に見せていても究極の人工美だという藤田さん。参拝の人々が気持ち良いと思われるような竹林を作るため一生懸命手を加えています。
名前 | 地蔵院(じぞういん) |
住所 | 京都府京都市西京区山田北ノ町23 |
電話 | 075‐381‐3417 |
WEB | https://www.takenotera-jizoin.jp/ |
営業時間 | 9:00〜16:30 |
定休日 | 1/10〜2/10の水曜・木曜 |
清水良廣さん / 清水銘竹店 代表 / 京銘竹の製造【京都府 向日市】
京都府の南西部に位置する 向日市(むこうし)は古くから竹で知られた地域。
清水銘竹店(しみずめいちくてん)の代表 清水良廣(しみず よしひろ)さんが立派な 竹林(ちくりん)を見せてくれました。
春先の竹林の楽しみは たけのこ。地面から顔を出す前のたけのこを「掘り」という伝統の鍬で堀りだします。
この地域のたけのこは、皮が白く、柔らかく、甘みのある京野菜の1つとして知られています。
清水さんが次に向かったのは、建築や竹細工に使う竹を取る竹林。
京都産の竹材、京銘竹(きょうめいちく)を作っています。
およそ600種ある日本の竹ですが、竹材に向くのはほんのわずか。
太く高く育つ 孟宗竹(もうそうちく)。
縦に筋の入った しぼ竹(しぼちく)。
弾力に優れた 真竹(まだけ)。
独特の黒が映える 黒竹(くろちく)。
淡い緑をした 淡竹(はちく)。
胡麻のような模様の 胡麻竹(ごまだけ)。
亀の甲羅のような 亀甲竹(きっこうちく)。
竹材には3年から5年の竹が適していると言われます。竹の採集から京名竹の商品として出荷するまでにも手間暇がかかります。その工程を見せてもらいました。
まずは 水洗い しながら丹念に品質を確認します。
次は 油抜き の作業です。火にかけて中からにじみ出てくる余分な油分を拭き磨いていきます。
カビや虫の被害などを防ぎ、長く持つ竹材になるといいます。
次は 矯め直し(ためなおし)。
一見まっすぐな竹もわずかに曲がっています。反りを見極め、熱いうちに一本一本矯正します。
数週間天日干しをすると、クリーム色で艶のある京銘竹のひとつ 白竹(しらたけ)が完成。
良い竹で良い素材の京銘竹をこしらえようと努力している清水さん。
竹を見極め、竹を生かす職人の技です。
名前 | 有限会社 清水銘竹店(しみずめいちくてん) |
住所 | 京都府向日市上植野町桑原13-1 |
電話 | 075-933-6885 |
WEB | https://www.shimizumeichiku.com/ |
営業時間 | 月〜土:9:00~17:00 |
定休日 | 日曜 |
京銘竹でつくられた滑りにくい竹箸。
美の壺 二、茶道具:その1本に宇宙を見る
ふたつめのツボは 茶道具:その1本に宇宙を見る。
岩崎源さん + 熊倉功夫さん / 大徳寺 瑞峯院の茶会 / 祇園祭の斎竹で作った茶杓【京都市 北区】
茶席では様々な竹製の道具が使われます。
茶の湯(ちゃのゆ)を大成した 千利休(せんのりきゅう)は、高級な材料ではなく、どこにでも生えている竹を使うことで、侘び寂び(わびさび)の精神を高めたと言われています。
茶杓(ちゃしゃく)もまた、様々な物語と共に受け継がれる大切な竹製の道具です。
京都市北区、千利休ゆかりの寺 大徳寺(だいとくじ)の塔頭 瑞峯院(ずいほういん)で茶席を持たれていたのは表千家茶道教授の 岩崎源 さん。
正客は 歴史学者・MIHO MUSEUM 館長の 熊倉功夫(くまくら いさお)さん。
祇園会斎竹茶杓 銘「清涼(せいりょう)」表千家十四代家元 而妙斎(じみょうさい)書付
お道具の拝見で 茶杓 のご由緒を尋ねると、祇園祭(ぎおんさい)の山鉾巡航(やまほこじゅんこう)で稚児が断ち切る注連縄(しめなわ)を結んでいた 斎竹(いみだけ)から作られた茶杓とのこと。
京都で7月といえば祇園祭。茶の湯では茶杓に銘が付けられますが、この茶杓は「清涼(せいりょう)」という銘。夏にぴったりな涼しげな名前ですね。
茶杓は茶人たちが自ら手作りした最初の道具だと熊倉さん。
利休さんから始まって、それぞれの茶人が思いを込めて自分で作ったということが非常に大事。
茶杓を握ってみれば昔の茶人と握手してるようなものだと教えてくれました。
名前 | 瑞峯院(ずいほういん) |
住所 | 京都府京都市北区紫野大徳寺町81 |
電話 | 075-491-1454 |
WEB | https://www.kyoto-kankou.or.jp/info_search/?id=9494&r=1689444509.6455 |
営業時間 | 9:00〜17:00 |
定休日 | なし |
岩崎源さん / 久田家半床庵 表千家茶道教授【京都市 中京区】
瑞峯院の茶会の亭主は表千家 茶道教授の 岩崎源 さん。
岩崎さんは1951年福島県生まれ。1976年池坊短期大学卒業後、久田家半床庵(ひさだけ はんしょうあん)の玄関(内弟子)となりました。
名前 | 久田家半床庵(ひさだけ はんしょうあん) |
住所 | 京都市中京区高倉通二条下る瓦町558-2 |
WEB | http://www.hanshoan.jp/ |
久田家12代尋牛斎書付の茶杓。
熊倉功夫さん / 歴史学者・MIHO MUSEUM 館長
瑞峯院の茶会の正客は茶道史に詳しい MIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム)館長の 熊倉功夫(くまくら いさお)さん。
熊倉さんは1943年東京生まれ。1965年に東京教育大学文学部日本史学科卒業。同大学院修士課程を1968年に修了、博士課程を単位取得退学。京都大学人文科学研究所助手、講師を経て1978年筑波大学助教授、1982年教授。1992年から2004年まで国立民族学博物館勤務。林原美術館館長、静岡文化芸術大学学長を務めた後、2016年からMIHO MUSEUM館長。
茶道史、寛永文化、日本の料理文化史、民芸運動など幅広く研究しています。美の壺 File 524「折敷」の回にも出演されました。
名前 | MIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム) |
住所 | 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300 |
電話 | 0748-82-3411 |
WEB | http://www.miho.jp/ |
営業時間 | 火〜日:10:00〜17:00 |
定休日 | 月曜、2020年12月14日〜2021年3月12日まで冬季休館 |
熊倉功夫さんの著書。
黒田正玄さん / 千家十職 竹細工職人 / 茶杓の材料【京都市 上京区】
京都市上京区、竹細工職人(千家十職)十四代の 黒田正玄(くろだ しょうげん)さん。自宅兼工房の京町家で茶道の 三千家(さんせんけ)のために柄杓・茶杓・香合・花入などの竹製の茶道具を代々作り続けてきました。
三千家 とは 千利休(せんのりきゅう)の直系の 表千家(おもてせんけ)、裏千家(うらせんけ)、武者小路千家(むしゃのこうじせんけ)の3家のこと。
千家十職(せんけじゅっしょく)とは茶道に関わり三千家に出入りする10の職家を表す尊称のこと。竹細工・柄杓師の 黒田正玄さんのほか、茶碗師、釜師、塗師、指物師、金物師、袋師、表具師、一閑張細工師、土風炉、焼物師で構成されます。
壁一面に並べられた 茶杓(ちゃしゃく)の材料。切り出された年や種類ごとに保管されています。
家元らが削る茶杓の材料を吟味するのも仕事。景色(けしき)と呼ばれる色や模様などはこの段階で決まります。
茶杓というものは、茶人が景色からいろんなものに見立てて思いを込めてお作りになられて初めて完成する。それにお応えできるように準備しています、黒田さん。
茶杓 銘「暁霜(ぎょうそう)」表千家八代家元 啐啄斎(そったくさい)作
表千家八代家元 啐啄斎(そったくさい)が削ったとされる茶杓「暁霜(ぎょうそう)」。
朝日に照らされた霜柱が輝くような厳しくも、爽やかな美しさを見立てたと言われています。
茶杓 銘「鬼の抜殻(おにのぬけがら)」西山松之助(にしやま まつのすけ)作
茶杓研究でも知られる歴史学者の西山松之助(にしやま まつのすけ)が削った「鬼の抜殻(おにのぬけがら)」。弟子たちから鬼と恐れられた西山が、竹の穴を抜け殻に見立てた茶杓です。
名前 | 黒田正玄(くろだ しょうげん) |
住所 | 京都府京都市上京区新町通一条上る一条殿町494 |
電話 | 075-441-6623 |
先代の黒田正玄さんの著書。
谷村丹後さん / 和北堂 茶筅師 / 500年以上続く茶筅工房【奈良県 生駒市】
奈良県生駒市(いこまし)高山(たかやま)で室町時代から500年以上、20代続く 茶筅(ちゃせん)の工房 和北堂 の 谷村丹後(たにむら たんご)さん。
茶の湯に使われる茶筅作りの技を一子相伝で伝えてきました。
作っていやのは紅白の糸で編んだ茶筅です。糸の色は黒が基本。しかし海外の愛好家を中心にカラフルな糸を使った茶筅の注文が増えたといいます。
発注者は裏千家茶道家の 永江宗杏(ながえ そうあん)さん。カナダ出身の母 バーバラ・セントクレア さんへの母の日のプレゼントです。紅白の色はバーバラさんが生まれたカナダの国旗から発想しました。
とても繊細で穂先のカーブもすばらしい、とバーバラさんに喜んでもらえたようです。
茶筅(ちゃせん)は流派によって竹の種類や形が異なります。
代表的な形の1つ 真数穂(しんかずほ)。裏千家では 淡竹(はちく)を好み、表千家は囲炉裏の煙でいぶされた 煤竹(すすだけ)を好みます。
武者小路千家(むしゃこうじせんけ)では 黒竹(くろちく)が好まれ、穂先がまっすぐに伸びています。
遠石流、藪内流、宗徧流、石州流など流派ごとに異なる決まりを守りながら、代々茶筅を作り続けてきました。
茶筅づくり を見せてもらいました。
基本的には500年以上製法が変わらず、昔からあるような一般的な包丁を使っています。
材料は直径およそ3cmの竹。
まずは 片木 と呼ばれる工程。竹の先端を16分割した後、外側の皮と身を分けます。
使うのは強くてしなやかな皮の部分。内側の穂は外側よりわずかに細く交互になるように割いていきます。
水につけた後、さらに薄く削っていきます。味削り(あじけずり)と呼ばれる最も大切な工程です。
薄さ加減を確かめるのは指先の感覚だけ。茶筅づくりのことを指頭芸術(しとうげいじゅつ)と呼ぶこともありるそうです。
穂先をしごき竹のしなやかさを利用して丸みをつけていきます。
穂を一本ずつ面取りします。
穂先を外側と内側に分けて行きます。
根元に糸をかけながら外側の穂を広げます。どこまでもきれいな弧を描く茶筅が完成しました。
「お茶と茶腕と茶筅さえあばお茶は事足りる」と裏千家の大宗匠が昔からよく言っていた言葉。
この言葉がプライドを持って作り続けられる1つの理由だと語る谷村さん。
変幻自在に形を変える竹。数百年受け継がれてきた技です。
名前 | 和北堂 谷村丹後(たにむら たんご) |
住所 | 奈良県生駒市高山町5964 |
電話 | 0743-78-1755 |
WEB | https://www.tango-tanimura.com/ |
営業時間 | 10:00〜17:00 |
定休日 | 不定休 |
谷村丹後さん作の茶筅。
永江宗杏さん / 裏千家茶道家・モデル
裏千家 茶道家 の 永江宗杏(ながえ そうあん)さん。永江宗杏というのは茶名で本名は 杏奈クレア(Anna Clair)さん。
幼少期からカナダ出身の母 バーバラ・セントクレアさんとともに茶道を始め、2021年からは茶道教室 春華庵を主宰。
広告、雑誌などのモデルとしても活躍しています。
初心者向けのセット。茶杓も茶筅も入っています。
美の壺 三、新風:未来をひらく可能性
最後のツボは 新風:未来をひらく可能性。
丸山慶太さん / 日本茶専門店 寿月堂 / 隈研吾さん設計の竹を使った内装【東京都 築地】
東京都築地 の 寿月堂(じゅげつどう)は1854年創業の 丸山海苔店(まるやまのりてん)が始めた日本茶専門店。店舗の内装は竹が目を引くデザインです。
テーマは野点(のだて)。竹を短冊状に細く切り、野立傘(のだてがさ)のイメージで広げました。
一本一本すべてのカーブが異なっています。
代表取締役社長の 丸山慶太(まるやま けいた)さんはパリ店、銀座店に引き続き3店目の築地店も建築家の 隈研吾(くま けんご)さんに依頼しました。
隈さんはおよそ20年以上に渡り、世界中に 竹 を使った建築を作ってきました。
これまで竹を使ったプロジェクトはおよそ30。建築素材としての竹に面白さや可能性を感じて取り入れてきました。
竹の持っている柔らかさや透明感は日本人の波長に合うと思う、と隈さん。
日本文化と竹の相性の良さを実感していました。
お客さんには心が癒された気分になるとか、心が洗われた気分になるとかいうご意見をいただいて、
ほんとに竹にして良かったなと丸山さん。
名前 | 寿月堂(じゅげつどう)築地本店 |
住所 | 東京都中央区築地4-7-5 築地共栄会ビル1F |
電話 | 03-3547-4747 |
WEB | https://www.maruyamanori.com/ |
営業時間 | 店舗/月〜土:9:30~17:30、日祝:10:00~16:00 喫茶/月〜土:9:30~17:30 |
定休日 | 喫茶/日曜・祝日 |
名前 | 寿月堂(じゅげつどう)銀座 歌舞伎座店 |
住所 | 東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー5階 |
電話 | 03-6278-762 |
営業時間 | 店舗/月〜金:10:30~17:30、土日祝:10:00~18:30 喫茶/10:30~17:30 |
定休日 | 年末年始 |
名前 | 寿月堂(じゅげつどう)パリ店 |
住所 | 95. rue de Seine 75006 Paris, France |
電話 | +33(0)1 46 33 94 90 |
WEB | https://jugetsudo.fr/ |
営業時間 | 店舗/月〜土:11:00~19:00 喫茶/月〜土:11:00~18:00 |
定休日 | 日曜・祝日 |
隈研吾さん / 建築家
寿月堂 を設計した 隈研吾(くま けんご)さんは日本を代表する建築家のひとり。
1954年神奈川県生まれ。東京大学工学部建築学科を卒業後、東京大学大学院建築意匠専攻修士課程を修了。日本設計、戸田建設、コロンビア大学客員研究員を経て、1990年に隈研吾建築都市設計事務所を設立しました。
2019年に竣工した国立競技場の設計者としても知られています。東京大学特別教授・早稲田大学特命教授も務めています。
美の壺 File 414「フランク・ロイド・ライト」、美の壺 File 441「屋根」の回にも出演していました。
竹を使った作品として紹介されていたのは 中国北京 のホテル 竹屋 Great (Bamboo) Wall、2002年竣工。
美の壺 File 441「屋根」の回でも紹介されていた 東京都港区 の 根津美術館(ねずびじゅつかん)、2009年竣工。
大分県竹田市 の 歴史文化館・由学館(ゆうがっかん)、2020年竣工。
名前 | 隈研吾建築都市設計事務所 |
住所 | 東京都港区南青山2-24-8 BY-CUBE |
WEB | https://kkaa.co.jp/ |
隈研吾さんの作品集。
田辺竹雲斎さん / 竹工芸家・アーティスト / 竹でつくる巨大アート
東京・銀座 の GUCCI(グッチ)に高さ10m近い巨大なインスタレーションを制作したのは
竹工芸家・アーティストの 四代 田辺竹雲斎(たなべ ちくうんさい)さん。
まるで生きているかのように伸びた造形は約5,000本の細い竹ひごで作られました。
黒竹(くろちく)が過去、白竹(しらたけ)が未来を表し、3本の柱が絡み合いながら、未来へ向かって上昇している姿を表しているのだとか。
田辺竹雲斎(たなべ ちくうんさい)さんは本名は田辺健雄さん。1973年に大阪府で三代 竹雲斎の次男として生まれました。東京藝術大学美術学部彫刻家を卒業後、大分竹工芸訓練支援センターで2年間研修し父・三代竹雲斎に弟子入り。2017年に四代 田辺竹雲斎を襲名しました。
作品は大英博物館やメトロポリタン美術館などにも収蔵。世界で活躍しています。
巨大なインスタレーションを作るアーティストの面と、伝統的な技法で花籃や茶道具作る工芸士の面。現代アーティストとしての竹雲斎と、伝統を受け継ぐ竹雲斎の2つのハイブリットだと本人は語ります。
伝統的な技法で作る花籠の製作過程を見せていただきました。
仕事は竹ひご作りから。竹を割り少しずつ細くします。
「竹割り3年」と言われるほど大切な基礎技術です。
この家に伝わる伝統の技・竹雲斎七技(ちくうんさいしちぎ)で竹ひごを編んで行きます。
1段1段斜めに上がっている編み方をずらして船の形で波を掻き分けて進んでいくようなイメージの編み方。
縁は 飾り玉縁(かざりたまぶち)という技法のかがりで。等間隔に玉が3つずつ揃うように編んでいく。きれいに揃えていくというのがすごく難しいそうです。
2023年5月、大阪市難波 の 大阪髙島屋美術画廊 で竹雲斎さんの個展が開かれました。
インスタレーションのタイトルは「天と地」。お弟子さんたちもいっしょに制作に取り組みます。
自然の力が巨大なエネルギーとなり、天と地を循環しています。
工房で作ったパーツに現場で竹ひごを加えて大きくしていきます。使われているのは表面に虎のような模様が入った虎斑竹(とらふだけ)。会場全体が1つの作品になっていきます。
いくらでも増殖ができたり、柔らかく無限大に広がる竹の特性。若い方も含めて空間を体感して竹の面白さが広がっていくんじゃないかなと思っている、と竹雲斎さん。
いにしえから連綿と続いてきた竹の文化。
時代が移り変わっても、竹は私たちに寄り添い続けます。
名前 | 田辺竹雲斎(たなべ ちくうんさい) |
住所 | 大阪府堺市堺区北田出井町3-2-28 |
電話 | 072-229-0216 |
WEB | https://chikuunsai.com/ |
営業時間 | 水〜月:11:00〜17:00 |
定休日 | 火曜 |
田辺竹雲斎さんの作品集。
エピローグ
今度の日曜日に昔の遊びを紹介するイベントがあり、竹で色々作った草刈さん。
竹とんぼ、水鉄砲、ししおどし。日曜日が楽しみですね!
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音楽 BGM
ジャズの名曲が流れる美の壺。番組BGMファンもいらっしゃるのではないでしょうか。
オープニング曲と番組内挿入曲をまとめましたので参考にどうぞ。リンク先で試聴できます。
オープニングテーマ
オープニングテーマ は Art Blakey And The Messengers(アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ)の名曲「Moanin’」。ジャズドラマー アート・ブレイキーが1958年に発表した同名のアルバムに収録されています。作曲はピアニストの Bobby Timmons(ボビー・ティモンズ)。
番組内 楽曲
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